学校が夏休みに入る季節になりました。建設産業で働く人にとっては、夏休みはごく短いかもしれません。それでも夏休みを取得して、家族や友人と、あるいは1人でぶらりと旅に出かける人は少なくないでしょう。

 そんな旅の季節を見計らって、日経コンストラクション7月22日号では、インフラツーリズムを主題にした特集「旅だ、インフラだ、もてなしだ」を企画しました。インフラを中心に据えた旅を土木技術者がつくり出す取り組みや、そうした取り組みを地域振興の起爆剤にしようとする動きなどを丁寧に取材しています。

日経コンストラクション2019年7月22日号の特集「旅だ、インフラだ、もてなしだ」(資料:日経コンストラクション)
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 発注者や施工者、設計者にとって、仕事で接する一般の人は、地域住民が大半を占めているはずです。しかし、インフラツーリズムを始めると、その対象はもっと広がります。インフラのマニア、海外からの観光客、学生など、施設が立地する場所とは縁もゆかりもない人が、数多く押し寄せてくる可能性は高まるでしょう。

 著名なインフラに関わる仕事をしていないから関係ない――。そう思う土木技術者の方も多いかもしれません。しかし、インフラツーリズムの対象となるのは、「世界一」や「日本一」といったピカピカの称号を持つインフラとは限りません。

 例えば、点検作業の体験などインフラでしか味わえない「コト」をツアーの内容に盛り込めば、特別なインフラでなくても、集客に結び付く可能性があるのです。

 また、インフラツーリズムなんて面倒くさいと思う人もいるでしょう。しかし、この取り組みは、土木の仕事のやりがいを高める好機になるのではないかと考えます。