日経コンストラクション6月10日号の特集では、プレキャストコンクリートに注目しました。タイトルは「プレキャスト『導入の壁』を破れ」です。建設現場の生産性を向上させるツールとして大きな期待が寄せられている技術の代表格に、正面から向き合ってみました。

日経コンストラクション2019年6月10日号の特集「プレキャスト『導入の壁』を破れ」(資料:日経コンストラクション)
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 取材から見えてきたのは、建設界の生産性向上が求められるなか、プレキャストコンクリートの現場導入が芳しくないという実情でした。生産性の向上に寄与する可能性が高いのに、十分な活用は進んでいない。いわば“眠れる獅子”。華々しく活躍が報じられているドローンやレーザースキャナーなどとは対照的です。

 導入が進まない最大の理由は、コストです。土木技術者の皆さまであれば、プレキャストコンクリートといえば、コストが高いというイメージをお持ちの方が大半でしょう。

 確かに、現場打ちのコンクリートに比べて直接工事費は高くなりがちです。しかし、間接工事費まで考慮すると、工期短縮の効果などによって、現場打ちコンクリートを使うよりも有利になる可能性があります。実際に、間接費に及ぼす効果を考慮して工法を比較しようとする動きも出てきました。