若者文化の発信地を長年にわたり見守ってきた駅舎がその役目を終えようとしている。JR東日本は2019年11月19日、JR山手線原宿駅の現駅舎を20年の東京五輪終了後に解体し、商業ビルと現駅舎を復元した建物を新たに建設すると発表した。鉄道駅としての機能は建設中の新駅舎に移る。新駅舎は20年3月21日から供用を始める。

東京五輪後の解体が決まったJR原宿駅の現駅舎。1924年に建設された。現存する木造駅舎としては都内最古で、関東の駅百選に認定されている。1日の利用者数は約7万5000人(写真:日経アーキテクチュア)
[画像のクリックで拡大表示]

 JR原宿駅の現駅舎については、保存を巡る議論の行方に注目が集まっていた。議論が巻き起こったのは16年。JR東日本は新駅舎の建設を決め、駅としての役割を終える現駅舎を解体し、商業施設などを建設する計画を検討し始めた。しかし、地元の住民などから現駅舎の保存を求める声が上がったことを受け、渋谷区はJR東日本に「原宿駅舎の保存に関する要望書」を提出した。

 そこでJR東日本は渋谷区まちづくり課や地元の住民などと協議しながら、現駅舎の在り方を検討したが、現駅舎の解体は覆らなかった。というのも、現駅舎を保存して活用する場合、建築基準法に基づく用途変更の手続きが必要になるからだ。現駅舎は防火地域に立っている築95年の木造駅舎なので、現行法規に適合する耐火性能がなく、そのまま残すことができない。

この先は有料会員の登録が必要です。今なら有料会員(月額プラン)が2020年1月末まで無料!

日経 xTECHには有料記事(有料会員向けまたは定期購読者向け)、無料記事(登録会員向け)、フリー記事(誰でも閲覧可能)があります。有料記事でも、登録会員向け配信期間は登録会員への登録が必要な場合があります。有料会員と登録会員に関するFAQはこちら