100年に一度と言われる大規模な再開発が進む東京・渋谷駅。工事の影響もあり、電車やバスの乗り換えは迷路のように複雑になっている。こうした状況を改善する地下空間、渋谷駅東口地下広場が2019年11月1日にオープンした。施行者は、東急と都市再生機構だ。

 オープンに先立ち開催されたセレモニーでは、広場を管理する渋谷区の長谷部健・区長が「渋谷の中でもスペシャルな場所」と説明した。理由は、地下広場の上を暗きょの渋谷川が流れていることだ。渋谷駅の再開発に学識者として関わってきた建築家で東京大学名誉教授の内藤廣氏も、「この地下広場については思いひとしお。広場の問題が解けないと、渋谷駅全体の問題が解けなかった」と振り返った。

渋谷駅東口地下広場。右上の張り出した箇所に渋谷川が流れている。川を移設したのは2015年で、この際に幅10m×高さ4.1~5mのボックスカルバート構造とし、河川から下水道に変更している(写真:日経 xTECH)
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長谷部健・渋谷区長(写真:日経 xTECH)
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内藤廣・東京大学名誉教授(写真:日経 xTECH)
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 渋谷駅東口地下広場は、西にJR山手線や埼京線、北に地下鉄半蔵門線、東に地下鉄副都心線が通っている。これらの駅の利用者が乗り換える際に利用することを想定した地下空間だ。この乗り換えをスムーズにするため、もともと暗きょになっていた渋谷川を移設した。具体的には、西にあるJR線から離すため東に35m、長さ170mにわたって移設した。これにより、地上にあるJRの駅への通路を確保した。また、地下広場の下には雨水貯留施設を整備中だ。限られた地下空間に様々な施設を重層させることで広場空間を実現している。

渋谷駅周辺整備施設の平面図。2019年11月1日にオープンした東口地下広場は、地下の図の右上付近にある(資料:東急・都市再生機構)
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渋谷駅東口地下広場周辺の断面図。管理者が異なる施設が限られた空間に重層して配置されている。東口地下広場は渋谷区、渋谷川と地下貯留槽は東京都下水道局、鉄道施設は東京メトロや東急などの鉄道事業者がそれぞれ管理する(資料:東急・都市再生機構)
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