2020年の東京オリンピック・パラリンピック会場となる有明体操競技場。前編では、同競技場の最大の特徴である木造梁のリフトアップについてリポートした。後編では、超短工期での完成を目指す「常識破り」の施工計画について紹介する。
前編から読む)

 五輪に向けて新築するアリーナの中で最も遅く着工し、最も早く竣工するのが有明体操競技場だ。2017年11月に着工し、19年10月の竣工を目指している。翌11月末にはトランポリンの世界選手権会場に使うことが決まっている。

有明体操競技場の完成イメージ。日建設計が基本設計、清水建設が実施設計と施工を手掛ける。清水建設の技術アドバイザーとして、斎藤公男・日本大学名誉教授が参画している。事業主体は組織委員会だ。主競技場の延べ面積は約3万5200m2(資料:Tokyo2020)
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南西側から見た有明体操競技場の施工現場。2018年11月7日に撮影した(写真:日経アーキテクチュア)
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 一般的な工程の組み方では、工期に30カ月程度はかかるという大空間のアリーナを、約24カ月で竣工させる。超短工期実現のベースとなる考え方は、「複数の工程を同時進行させる」ということだ。

 通常であれば、屋根を受ける外周の躯体工事を3辺で完了させ、1階床を地盤改良。そのうえで屋根躯体工事を進めていく。1辺を残すのは、最後に300トンクラスの大型重機を搬出するためだ。残しておいた1辺の躯体工事、1階の床躯体工事を順に済ませてから、内部空間を仕上げていく。外構工事は最後に回す。

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