日本橋上空に架かる首都高速道路の地下化で、懸案となっていた事業費の問題が決着した。当初は5000億円とも言われていた事業費を、既存路線のトンネルを活用することで3200億円に圧縮。首都高日本橋地下化検討会(座長:森昌文・国土交通省技監)が7月18日に最終となる第3回の会合を開き、費用を負担する首都高速道路会社、東京都、東京都中央区の3者の間で分担割合についておおむね合意した。

日本橋の上空を覆う首都高都心環状線。撤去するのは早くても2030年となる見込み(写真:日経コンストラクション)
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 ただし、既存路線の活用に伴い新たな問題も生じている。都心環状線の一部を、現行の道路構造令を満たしていない区間を通るルートに切り替えることにしたからだ。大型車が通れるようにするには、その区間を改良したり、代替ルートを新たに建設したりする必要がある。

 対策を講じるには数百億円から数千億円の費用が生じると想定されるが、今回公表した事業費には含まれていない。検討会では結論が出なかったので、別の検討会を設けることになった。

 3200億円の事業費のうち4分の3に当たる2400億円を首都高が負担する。そのうち1000億円を国や東京都からの借り入れで賄う予定だ。東京都と中央区が合わせて400億円を引き受けるほか、周辺地区の再開発に参画するデベロッパーなどの民間事業者も400億円を負担する。分担割合は、地下化によって各者が得られるメリットの大きさで決めた。

 東京都や中央区は、工事に必要な公共用地を首都高に譲渡するなどして事業費の支払いに代替することを検討している。民間事業者の負担については、中央区が事業者と個別に協議しておおむね了承を得ているという。

地下ルートの代表的な断面図。開削工法やシールド工法を使い分ける(資料:国土交通省)
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