北九州市の小倉都心部を流れる「生まれ変わった紫川」を紹介する後編では、水辺の遊歩道に焦点を当てる。1990年に市が着手したマイタウン・マイリバ―整備事業をはじめ、紫川の川づくりの歴史をひもとく。

2015~19年に北九州市が改修した紫川の水辺空間。橋の下などで途切れていた遊歩道をつなげるなどした。川に張り出す護岸の上に見えるのは、市が民設・民営方式で設置した「コメダ珈琲店」(写真:イクマ サトシ)
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改修前。コメダ珈琲店の計画地付近は、水辺の遊歩道が途切れていた(写真:北九州市)
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公園と水辺の回遊性を高める

 今回、北九州市が水辺の遊歩道を連続化したのは、左岸約1km、右岸約0.7kmの範囲。さらに、川と公園の回遊性を高めるために、大階段を設けるなどして相互の動線をつなげたり、見通しの良さを確保したりした。

改修前の中の橋(太陽の橋)。遊歩道は橋の下で途切れていた(写真:北九州市)
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改修後の中の橋。橋の下も遊歩道をつなげて歩けるようにした(写真:大井 智子)
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勝山公園と水辺の遊歩道の間に大階段を整備して、川への見通しの良さと動線を確保した。ベンチを兼ねた大階段は、お祭りの時は観覧席になる。写真左は中の橋(写真:イクマ サトシ)
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 現地で出会った高校生のグループは、「川への眺望が開けていて、気持ちいい。暑い日は、橋の下で護岸に座っている。風が吹き抜けて心地よい。毎日のように水辺で遊ぶ」と話した。

 日経コンストラクションが実施した利用者へのアンケート調査によると、水辺の遊歩道を連続化したことへの評価は高かった。「毎日、会社から家に帰る途中、大階段で川を眺めながら缶コーヒーを飲むのが楽しみ」と話すサラリーマンや、乳母車を押しながらゆっくり川辺を散策している母親、ウオーキングやジョギングを楽しむ市民の姿を多く見かけた。

 遊歩道を歩いてみると、水面をはねる魚の様子がよく見えた。転落防止柵は設けておらず、水辺をより身近に感じることができた。

連続化した水辺の遊歩道。下流側の様子(写真:イクマ サトシ)
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