加藤組(広島県三次市)とカナツ技建工業(松江市)は、測量機器大手のライカジオシステムズやCADメーカー大手の福井コンピュータなどとコンソーシアムを組み、3次元データを活用して橋梁下部工事の出来形管理の効率化を試行している。総作業工数(人数×時間)は、従来比で8割削減する見込みだ。

加藤組とカナツ技建工業などが3次元データを活用して、出来形管理の効率化を試行する「安芸バイパス清谷高架橋第2下部工事」の建設現場。工事は加藤組が受注し、画像中央の6橋脚を施工した。着色部は他社が施工した構造物(資料:加藤組)
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 橋脚の施工後に、レーザースキャナーを使って3次元計測を実施。取得した点群データと、2次元の設計図面を基に作成した3次元設計データとを比較。従来の巻き尺などを使う測定や出来形管理写真の撮影・整理、出来形図面の作成に要していた手間を省く。

点群データと3次元設計データの違いを凸凹で評価できる計測器を使用する。画像は、ライカジオシステムズの「Nova MS60」(資料:カナツ技建工業)
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 さらに、クラウドサーバーを使って、受発注者がインターネット上で設計や出来形などのデータを共有できるプラットフォームを構築。発注者が現地に赴いて施工状況などを確認する時間を削減する。

クラウドサーバーを使って、工事関係者が情報を共有できるプラットフォームを構築する(資料:加藤組)
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2019年度の試行で利用する福井コンピュータのデータ共有クラウドサービス「CIMPHONY Plus」のイメージ(資料:福井コンピュータ)
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 試行の対象は、国土交通省中国地方整備局広島国道事務所が発注した「安芸バイパス清谷高架橋第2下部工事」。内閣府の官民研究開発投資拡大プログラム(PRISM)に基づいて、国交省が2018年度から実施している「建設現場の生産性を飛躍的に向上するための革新的技術の導入・活用に関するプロジェクト」の一環だ。

 清谷高架橋第2下部工事を受注した加藤組が、カナツ技建工業、ライカジオシステムズ、福井コンピュータ、山陽測器(広島市)、ジオテックス中国(広島市)とコンソーシアムを結成。自ら代表となって国交省のプロジェクトに応募し、19年度の試行案件(計25件)の1つに選定された。

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