建設改良費と管理運営費を合わせた年間約4兆円規模の下水道市場に、業界外の新風を吹き込む――。国土交通省は2019年9月9日、下水道業界と異業種企業とを結ぶ初のマッチングイベントを実施した。スタートアップ企業をはじめ、会場内は100人強の参加者でにぎわった。

2019年9月9日に開いた下水道マッチングイベント。第1部では話題提供などのトークセッションを開催。写真は第2部の交流会の様子(写真:日経コンストラクション)
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 国交省水管理・国土保全局下水道部流域管理官付の末久正樹課長補佐は、「スタートアップ企業などを呼び込むことで、下水道の抱える課題の解決に、ひいては下水道産業を活性化したいというのが大きな趣旨だ」と述べた。

 国内の下水道の普及率は17年度末で約8割に達し、公衆衛生の向上や浸水防除、公共用水域の水質保全などで大きな役割を果たしてきた。一方、地球の約12周分に当たる47万kmの下水道管路のような膨大なストックをどう維持していくかといった課題が山積みだ。下水道職員の不足や下水道使用料の減収に伴う経費回収率の低下などにも頭を悩ませている。

 加えて近年では、下水処理場が水資源やエネルギーを集約する施設として注目されており、下水道の付加価値創造も求められていた。国交省が17年8月に作成した新下水道ビジョン加速戦略では、重点項目の1つに「ニーズに適合した下水道産業の育成」を掲げており、育成先として、知恵とアイデアを持つ業界外の企業などに期待を寄せる。

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