大林組はドローン(小型無人機)を使った写真測量で、撮影と位置情報の記録をほぼ同時に実施することで、既知座標点(GCP)を設けなくても十分な計測精度を確保する手法を開発した。測量に要する時間を3割短縮できる。新東名高速道路の建設現場で実施した実証実験で、国土交通省が定めた±50mmの精度の基準を満たすことを確かめた。

大林組が、新東名高速道路の建設現場を使ってドローンで写真測量した結果の3次元データ。実証実験は、同社が自主的に実施した。GNSSを使った14カ所の測量結果と比較し、GCPを使わなくても測量精度を満たすことを確かめた(資料:大林組)
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 ドローンによる測量では、撮影した写真に自機の位置情報をひも付けて記録することで、座標を持った3次元データを作成する。ただし、自機に搭載したGNSS(衛星を用いた測位システムの総称)が位置情報を取得してから写真を撮るまでにタイムラグが生じるので、その間にドローンが移動した距離などが計測誤差として表れる。地上にGCPと呼ぶマーカーを設置しておき、座標を照合して位置情報を補正するのが一般的だ。

 GCPの座標は、トータルステーションやGNSSなどを使った従来通りの測量手法で求めておく必要がある。ドローンによる土工事の測量方法などを定めた国交省の出来形管理要領では、測量する範囲内に100m以下の間隔でGCPを設けることを規定。GCPの設置に要する時間は、ドローンの飛行や結果の解析を含めた全測量時間の3割程度を占めていた。

GNSSによって計測した座標と、GCPを使わずにドローンで写真測量した座標との比較。国土交通省が求める測量精度の基準(±50mm)を満たしている(資料:大林組)
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