キャタピラージャパン(横浜市)と大成建設は共同で、油圧ショベルによる土砂の掘削、積み込みを自動化する技術開発を進めている。既に、土砂置き場から土を掘削して、その近くに停車したダンプトラックに積み込み、積み込み後に次の掘削位置まで油圧ショベルを移動させるところまでを自動化した。2019年7月5日に、三重県内にある実験場で自動化施工のデモンストレーションを行った。

キャタピラージャパンと大成建設が油圧ショベルの自動化の開発を進める実験場(写真:日経 xTECH)
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 自動化の対象として選んだのは、トンネル工事などに多い作業だ。トンネル工事では、トンネルの掘削に伴って生じた土砂を、トンネル外の土砂置き場に集約。それを油圧ショベルですくい取ってダンプトラックに積み込み、ダンプトラックが工事現場の外に運び出す。

土砂置き場から土砂を掘削してダンプトラックに積む作業を自動化している。油圧ショベルにオペレーターは乗っていない(写真:日経 xTECH)
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 2社が実施している開発では、油圧ショベルは自動で動かしつつ、ダンプトラックは有人運転を選択している。土砂を工事現場の外に運ぶには公道を走る必要があるので、ダンプトラックを有人と設定する方が汎用性は高いと判断した。

 加えて、ダンプトラックが土砂置き場に到着するまでに待ち時間が生じる現場は珍しくない。こうした現場ではオペレーターの稼働率が低くなるケースがあり、油圧ショベル側を自動化するのが合理的だという側面も踏まえた。

 デモンストレーションで示したのは、オペレーターが有人で行う作業と同じ流れのものだ。まずは、油圧ショベルで土砂置き場の土をすくい取って油圧ショベルの車体上部を旋回、バケットをダンプトラックの停車位置まで動かす。

 続いて、有人運転のダンプトラックをバックでバケットの位置まで移動させる。実験現場では、ダンプトラックと油圧ショベルが見通せる位置に物体を検知する役割を果たすLiDAR(ライダー)を設置。2つの車両の位置関係を計測し、ダンプトラックが所定の位置に着いたところで、油圧ショベルの警笛を自動で鳴らす。ダンプトラックの運転手はこの音を合図に停車させる。

有人のダンプトラックが積み込み位置に近づいて止まる様子(動画:日経 xTECH)

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