ドローン測量サービスを手掛けるテラドローン(東京・渋谷)は2018年1月18日から、価格を従来の3分の1に当たる550万~600万円程度に抑えたレーザースキャナー搭載型ドローン(以下、レーザードローン)の販売を始めた。早稲田大学と開発した新技術でIMU(慣性計測装置)を不要とし、大幅なコストダウンを実現した。特許も取得済みだ。

テラドローンが発売したTerra Lidar(テラ・ライダー)。IMUの代わりに6つの1周波RTK‐GNSSアンテナを搭載している(写真:テラドローン)
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 レーザードローンとは、小型の3次元レーザースキャナーやGNSS(衛星を用いた測位システムの総称)、スキャナーの姿勢や加速度を計測するIMUを搭載したドローンのこと。地上に向かって近赤外レーザーを照射し、反射されるレーザーの時間差を基に地形を測量・計測する。

 ドローンによる「写真測量」と異なり、樹木が生い茂っていても地表面の3次元点群データ(3次元の座標値を持つ点の集まり)を取得できるのが特長だ。伐採前の工事現場の地形データを容易に取得できる強みを生かし、太陽光発電施設の造成現場や、災害現場の現況把握などで使用されている。

レーザードローンで地形を計測する仕組み。取材を基に日経コンストラクションが作成
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2018年の西日本豪雨で発生した土砂災害現場の計測結果。テラドローンがレーザードローンで計測した(資料:テラドローン)
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 テラドローン日本統括責任者の関隆史氏は、「レーザードローンは、特に土砂災害の現場での利用価値が高い。安全性や迅速性に加え、従来の航空測量に比べて高密度な点群データを取得できるので、細かな地形の変化を捉えられる」と話す。今後は森林管理への適用も広がるとみられる有望技術だ。一方、スキャナーやIMUが高価なため、販売価格が1500万~3000万円もする点が普及のネックだった。

 同社が発売した「Terra Lidar(テラ・ライダー)」は、IMUの代わりに、安価で軽い1周波RTK‐GNSSアンテナを機体に6つ搭載し、それぞれで計測した位置情報を基に姿勢を算出する仕組み。高価なIMUを搭載しなくてもいいので、大幅なコストダウンが可能だ。早稲田大学スマート社会技術融合研究機構の鈴木太郎主任研究員が、内閣府の革新的研究開発推進プログラム(ImPACT)で開発した技術を適用した。

複数のGNSSで姿勢を推定する(資料:テラドローン)
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