三井E&Sマシナリーとアダコテック(東京都品川区)は共同で、トンネル内のレーダー探査で得られる解析画像から覆工コンクリートの内部にある欠陥を自動で判定する技術を実用化した。人工知能(AI)を活用し、技術者が目視で確認しなければならない画像の数を従来の3割に削減。計測の翌日には速報結果を出力できる。

レーダー計測結果から得られたトンネル覆工の断層画像の例。色が濃くなっている箇所に空隙がある可能性が高い。こうした特徴の抽出にAIを活用する(資料:三井E&Sマシナリー)
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 探査には、三井E&Sマシナリーが2004年に開発した「マルチパスリニアアレイレーダ」を使う。電磁波を送受信する複数のアンテナを持つ装置を覆工の表面に当てて計測する技術だ。同社はこれまでに、計測結果を解析してコンクリートの内部を3次元モデルで表示する手法を確立。JR東日本が管理するトンネルの点検などに導入してきた。

 従来は、3次元モデルから深さごとに断層画像を作成し、それを技術者が目視で確認。欠陥がありそうな箇所を手作業で抽出し、規則性の有無や位置、形状などに基づいて空洞やひび割れなどを見分けていた。探査範囲が広いと、大量の画像のチェックや報告書の作成に1カ月以上を要することもあり、効率化が課題となっていた。

「マルチパスリニアアレイレーダ」を車に搭載した計測システム。ブームの先に取り付けたレーダー装置をトンネルの表面に当て、車を一定速度で走行しながら計測する(写真:三井E&Sマシナリー)
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「マルチパスリニアアレイレーダ」による計測データの解析結果を3次元モデルで表す。鉄筋の配置などが2次元の解析結果よりも把握しやすい(資料:三井E&Sマシナリー)
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