いよいよ五輪イヤーの2020年が幕を開けました。東京五輪・パラリンピックのメインスタジアムとなる“新”国立競技場も完成し、ムードが高まってきました。大会開催時には日本中が熱狂の渦に包まれることはおそらく、間違いないでしょう。一方で、建築界にとって20年は、建築のビジネスや実務のルールが大きく変わる「変革の年」となりそうです。

(資料:取材を基に日経アーキテクチュアが作成)
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 新春特別号の20年1月9日号では、特集「新建築士“超”入門」を組みました。20年3月の改正建築士法の施行によって、新建築士試験が始まります。大学卒業後すぐに一級建築士試験を受験できるようになるほか、実務経験が資格登録要件となり、対象が大幅に拡大されます。資格や実務はどう変わるのか。新ルールを徹底解説しつつ、建築界への影響を読み解きました。

 資格学校は、改正建築士法の影響をどう見ているのでしょうか。記事中で、日建学院を運営する建築資料研究社営業本部学院事業部の杉原隆史次長は、「20年の学科試験の受験者は1万人以上増える」と予想しています。約2万5000人だった19年と比べて4割増となる数字です。なお、20年の学科試験は、五輪開催期間中の大規模な人の移動を避けることなどを理由に、例年より2週間前倒しとなる予定です。

 今回の改正は、05年の構造計算書偽造事件を受けた法改正以来の大幅な見直しとなりました。建築士のキャリアパスに加え、企業の人材育成・採用、大学の教育や研究に大きな影響を及ぼしそうです。人材不足の解消につながるのか、建築士の質の低下につながることはないのか。企業や大学、国土交通省に取材しました。詳しくは、特集1をご覧ください。

<特集1目次>

新建築士“超”入門

 20年は、改正建築士法のほかにも、重要法規の改正が目白押しです。契約行為の基本ルールを120年ぶりに見直す改正民法が4月に施行されます。建築物の意匠登録制度を創設する改正意匠法の施行も迫っています。ますます重くなる専門家責任を理解し、業務や報酬の在り方、組織マネジメントの在り方など、令和時代のビジョンを描く必要があると言えるでしょう。