新元号「令和」の幕開けまで残り1週間ほど。日経アーキテクチュアでは今号(2019年4月25日号)から6号にわたり、「令和の革新」というシリーズ特集を展開します。

 「令和」という言葉に「正直、まだしっくりこない」という人が多いかもしれません。「しっくりこない」人の多くは、「令」の意味がピンとこないのではないでしょうか。元号に「和」が使われるのは20回目で、「令」は今回が初めてだそうです。

 令和の「令」は、万葉集の中の「初春の令月」という言葉から引いたもの、という説明はすでに皆さん耳にされていることでしょう。では、「令月」は何かというと、これは一般の辞書にも載っていて、「何事をするにも良い月」の意味だそうです。つまり、ここでの「令」は、「何事をするにも良い」「素晴らしい」という形容詞になります。

 ただ、建築関係者が「令」の字を見て思い浮かべるのは「建築基準法施行令」など、「規範」や「秩序」という意味ではないでしょうか。海外メディアの多くもそう受け取ったようで、例えばBBC(英国放送協会)は、「order(秩序)and harmony(調和)」と報じました。

 これに対し日本政府は、各国の日本大使館に「beautiful harmony(美しい調和)」と説明しているそうです。つまり、「order and harmony」は正解ではないのですが、個人的にはそちらの英訳に引かれます。

 2月上・下旬号の日経アーキテクチュア特集「検証 平成建築史」で振り返ったように、建築分野では平成の時代、“秩序の軽視”が様々な問題を生みました。くしくも今号(2019年4月25日号)の巻頭記事は、「免震偽装で認定制度見直し」です。

 平成の次の時代は、「新しい秩序」が「調和」をもたらす時代としなければなりません。そんな意味を込めて日経アーキテクチュアでは、「令和」の幕開けを控えた今号から7月11日号まで、「令和の革新」を共通テーマとしたシリーズ特集を展開することにしました。

 第一弾は「職人危機 本気の一手」です。

[画像のクリックで拡大表示]

目次