イヤホンの音切れの原因は監視カメラ?

 従来のTWSの場合、図の例で言うと、右のイヤホンから左のイヤホンに向けて、左チャンネルの音をBluetoothで飛ばしている。この方法だと、左右間の通信が周囲の環境の影響を受けやすく、音切れの原因となる。

 左右間の通信は、頭の周囲を回り込むようにして、Bluetoothの電波を飛ばしているので、ノイズの影響を受けやすいのだ。頭の周囲を回り込む経路で通信するのには理由がある。Bluetoothは、2.4GHz帯を利用している。この帯域の電波は、体内の水分の影響を受けるため、片方の耳から一方の耳へ向けて頭の中を突き抜けて通信することができないからだ。

左右のイヤホンを接続する電波は、頭の周囲を回り込むの環境の影響を受けやすい(筆者撮影)
[画像のクリックで拡大表示]

 そのうえ、イヤホンのきょう体が小さいだけにバッテリー容量などに制限があり、必要最小限の出力で送信しなければならない。そうなると、環境の影響を受けやすくなりノイズに弱くなるというわけだ。

 例えば、TWSを使っていて、街中や駅構内の特定の場所で必ず音切れが発生する経験はないだろうか。今回の取材でその理由が判明した。Wi-Fi接続の監視カメラの電波が影響している可能性がある。Wi-Fiの電波もBluetoothと同じ2.4GHz帯を利用している。それだけではない。監視カメラがない場所でも音切れは発生する。電車内などWi-FiやBluetoothを搭載したスマホの利用者が多い環境では電波干渉が起き、音切れが発生する場合もあるという。

 その点、TWS Plusは、スマホと左右のイヤホンが個別に接続することでノイズの影響を極力減らしている。

 さらに、個別通信はバッテリーの消耗にも有利に働く。従来型の場合、図の例で言うと、右の親機から左の子機に音楽を飛ばしている。そうなると、右の親機は、スマホと子機の両方と通信することになり、その分消費電力が増える。当然ながらバッテリーの消耗も早い。一方、TWS Plusは、左右個別にスマホとの通信を行うことで、イヤホン間で通信する必要がなくなる。このため負担が軽減され、結果的にバッテリーの消耗を抑えられる。