「2次調査後の判定も1次調査と同じ一部損壊だった。床の傾きや壁の損傷が多数生じて危険な状態なのに納得がいかない。再調査を申請するつもりだ」。札幌市清田区内に住む65歳の男性はこう憤慨する。

札幌市が男性に発行した罹災(りさい)証明書。2枚とも一部損壊と記されている。左は住家被害認定の1次調査の結果、右は1次調査結果に納得できずに申請した2次調査の結果に基づいて交付された(写真:日経ホームビルダー)
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 北海道胆振(いぶり)東部地震(北海道地震)で被災した札幌市では、自治体の職員が実施する住家被害認定の結果を不服として、2次調査を求める人たちが相次いでいる。2次調査の申請割合は、2018年11月8日時点で25%(件数は1101件)に達する。

 冒頭の男性のように、2次調査の認定結果にも不服で、再調査(3次調査)を申し込もうとする人も多い。

 住家被害認定の結果は、被災者にとっては死活問題となる。被災者生活再建支援法に基づく支援金や災害救助法の住宅応急修理支援制度、義援金など、様々な支援制度に活用されるからだ。公的支援金は一部損壊ではゼロなのに対して、大規模半壊は最大250万円。認定結果による差は大きい。

 申請が増えれば職員の業務負担も増す。そのため、2次調査や3次調査を減らすことは重要で、過去の災害でも課題になっていた。

 被災者が認定結果を不満に抱く一因は、建築の専門知識に乏しい自治体職員が調査に当たるため、被害の見落としが少なくない点にある。その不満を解消するため、札幌市は北海道建築士事務所協会札幌支部に調査の協力を要請。同協会の承諾を得た。

 早ければ12月に、建築士の資格を持つ同協会の会員が立ち会う格好での2次調査と3次調査を始める予定だ。

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