iPhone SEでもトラックパッドモードが使える

 続いて紹介するのは「トラックパッドモード」だ。トラックパッドモードとは、トラックパッド(タッチパッド)と同じ要領で、文字入力画面で入力位置を示す「カーソル」を指のドラッグ操作で自由に動かせる機能である。従来は3D Touch対応モデル専用の機能だった。

 テキストの挿入位置を素早く移動できるので、文章を入力したり編集したりする際に便利な機能だ。iOS 12にアップデートすれば、iPhone SEやiPhone 5sなどの3D Touch非対応モデルでも利用できるようになった。

 3D Touch対応モデルではスクリーンキーボードの任意の場所を強めに押すとトラックパッドモードになるのだが、3D Touch非対応モデルではスペースキーまたは「空白」キーを長押しする。キーボード上の文字が消えればトラックパッドモードだ。キーボードが表示されていた領域がそのままトラックパッドとして働く。指を離さずにそのままドラッグすると、文字カーソルを自由に動かせる。

 3D Touch対応モデルなら、トラックパッドモードでさらに強めに押すと画面上のテキストを選択できるなど、さらに便利な機能が使える。

3D Touch非対応モデルではスペースまたは「空白」キーを長押しするとトラックパッドモードになり、画面上の文字カーソルを自由に動かせる。図はiPhone SE
[画像のクリックで拡大表示]
3D Touch対応モデルでは、トラックパッドモードで画面をさらに強めに押すとテキストを選択可能だ
[画像のクリックで拡大表示]

Peekを使えば既読にならずに内容を確認できる

 最後に3D Touch搭載モデルだけで利用できる機能を2つ紹介しよう。

 1つは、前述したPeekである。Peekとは「ちらっと見る」「のぞく」といった意味の単語で、その名が示すようにWebブラウザーの「Safari」などでリンク先に飛ばずに内容をプレビューできる。「メール」「メッセージ」アプリなどでは、リスト画面から内容を確認できる。ただしPeekで表示できるのは1画面分という制限はある。

 面白いのはPeekでのぞいたメールやメッセージは、既読にはならないこと。これは「LINE」でも同様で、メッセージを読んだことを相手に知られたくない場合にも利用できる。

「Safari」でリンクを強めに押すとリンク先に飛ばずにプレビューできる。その状態で上にスワイプするとリンクに対して行う処理の選択も可能
[画像のクリックで拡大表示]

 Peekと認識されるのはある強さまでで、それ以上強く押し込むとPopとなる。この状態になると、「Safari」では実際にリンク先に飛び、「メモ」などでは本文画面に切り替わる。Peekの状態を保持するには、多少慣れが必要だ。

 もう1つの機能はアプリごとのサブメニュー。ホーム画面でアプリアイコンを強めに押すと、アプリごとに設定されたサブメニューが表示される。例えば「メモ」アプリで新規のメモを作成したい場合は、アプリを起動するよりも3D Touchのサブメニューから実行したほうが少ない手順で行える。

ホーム画面でアプリアイコンを強めに押すと、アプリごとに設定されたサブメニューを表示できる
[画像のクリックで拡大表示]

 3D Touchは覚えて使い慣れてしまうと便利な機能だが、指先の加減で意図しない操作になってしまうなど若干使いにくい面がある。あまり普及していないのは、そのせいもあると筆者は考えている。

 最新機種のiPhone XRに3D Touchが搭載されなかったのは、コストダウンのため、または少しでも本体を薄くするためと考えられる。しかしモデルよって操作が異なってしまうのは混乱の元だ。もしかすると3D Touchの使いづらさをアップルが認めて、今後廃止する方向に向かっている可能性もある。この点は2019年以降に発売されるiPhoneに注目したい。