2018年の秋にiPhone/iPad用にリリース予定の「iOS 12」。目玉の1つは拡張現実(AR:Augmented Reality)だろう。米アップル(Apple)が開発者向けにリリースしているAR開発支援ツール「ARKit」が2.0にバージョンアップされ、これまで以上に凝った作りのARアプリや、実用的なARアプリの登場が期待されるからだ。

(出所:アップル)
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 ARKitが提供されたのは2017年に発表されたiOS 11から。現時点の最新版はARKit 1.5で、これを利用したアプリが数多く登場している。

 今回は「ARが今ひとつピンとこない」と思う人のために、iOS 12を待たずにARを体感できる無料アプリを紹介しよう。

歩き始める方向に迷わなくなる地図アプリ

 まずはおなじみの地図アプリ「Yahoo! MAP」(開発元:Yahoo Japan、価格:無料)。経路案内画面がARに対応している。目的地を検索して経路案内を表示すると、初めはこれまで通りの2次元のマップにラインで行き先が指示される。

経路を検索して移動手段を「徒歩」にすると画面の右上に「ARモード」という表示が現れる。ほかの移動手段では利用できない
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 ここで画面右上の「ARモード」をタップしiPhoneのカメラを周囲にかざしてみよう。道の上に経路を示す青いラインが重なって表示される。

ARモードにすると経路を示すラインが周囲の映像に重なって表示される。歩き出す方向も曲がる角も間違えずに済む(写真:伊藤朝輝)
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 2次元のマップで経路が示されても、マップと現実世界を頭の中で一致させるまでは歩き出す方向がわかりにくい。しばらく歩いてから経路から外れていたとわかる場合もある。ARモードなら歩き出す方向を間違えることもなく、曲がるところなどもわかりやすい。

 経路を示すライン上に表示される「あと2km」などの標識を見ながら目的地にたどり着くとキャラクターが出迎えてくれるほか、途中で振り返って歩いてきた方向を見ると地面に足跡が付いているといったユーザーを楽しませる要素も盛り込まれている。足跡は何種類かありランダムで変化する。

 現時点では歩道橋や階段に対応しておらず、道のアップダウンも反映されない。この点は少し残念。頭の中で補完すれば使用上の問題はないが、横断禁止の道をラインがまっすぐ進み、自分は歩道橋を歩くのは少し違和感がある。

 筆者はこのアプリのAR機能を使ってみて、はじめて眼鏡型ディスプレイがあると便利だろうなと思った。