米国から制裁を受け、スマートフォン新機種に米グーグル(Google)製のアプリを搭載できない状況が続いている中国ファーウェイ・テクノロジーズ(Huawei Technologies、華為技術)。同社はそうした現状に対応するべく、独自のアプリストア「HUAWEI AppGallery」を強化したり、Androidの代替とも言われる「Harmony OS」を発表したりするなどの動きを見せている。だが現在のような状況が続くとアプリやサービスの分断にもつながりかねない。

制裁で新機種にグーグルのアプリを搭載できず

 2019年5月に米国商務省のエンティティーリストに登録されたことが、ファーウェイ・テクノロジーズの事業に大きな影響を与えている。これによって米国企業との取引が事実上禁止され、同社のビジネスを大きく揺るがす事態となった。

 実際日本でも制裁を受ける形で、NTTドコモや多くのMVNOが、夏商戦に向け販売予定だった「HUAWEI P30 Pro」「HUAWEI P30 lite」などファーウェイ・テクノロジーズ製スマートフォンの新機種の販売を延期。その後米国と中国の交渉によっていくらかの規制緩和がなされ、結果的に販売が始まったものの大きな影響を受けたことは記憶に新しいだろう。

 だが2019年10月時点でも、同社は引き続きエンティティーリストに残っていることに変わりはなく、米国企業との取引は大きく制限されている。中でもその影響が大きいのが、グーグル製のアプリを使えないことだ。

 ファーウェイ・テクノロジーズも他メーカーと同様、OSにAndroidを採用している。Android自体はオープンソースなのでその採用自体に問題はない。だが「Gmail」「Googleマップ」などのアプリや、アプリストアの「Google Play」などがまとめられた「Google Mobile Service」はグーグルのものだ。このため、グーグルとの取引ができない現状、それをファーウェイ・テクノロジーズの新機種に搭載することはできなくなっている。

 そうしたことから、ファーウェイ・テクノロジーズが2019年9月19日に発表したフラッグシップモデル新機種「HUAWEI Mate 30 Pro」にはGoogle Mobile Serviceが搭載されず、独自のアプリやアプリストア「HUAWEI AppGallery」などをまとめた「HUAWEI Mobile Services」を搭載して提供すると発表している。

グーグルのアプリを搭載できなくなったファーウェイ・テクノロジーズは、新機種「HUAWEI Mate 30 Pro」の発表に合わせ、独自の「HUAWEI Mobile Services」に力を入れる方針を示している
(出所:ファーウェイ・テクノロジーズ)
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