フリマアプリ大手のメルカリはJリーグの強豪サッカーチームの1つ、「鹿島アントラーズ」の運営会社の経営権を取得したと発表した。メルカリに限らず、IT関連企業がプロスポーツチームを買収したり、大株主になったりする動きは最近急速に増えているように見えるが、そこには一体どのような理由があるのだろうか。

経営権取得によりメルペイをスタジアムに展開へ

 2019年7月30日、世間を騒がせる大きな発表があった。それは鹿島アントラーズを運営する鹿島アントラーズ・エフ・シーの経営権を、フリマアプリ大手のメルカリが取得するというもの。発表内容によると、メルカリは15億9700万円を投じて、日本製鉄とその子会社が保有する鹿島アントラーズ・エフ・シーの発行済み株式72.5%のうち、61.6%を取得して経営権を獲得するという。

メルカリは日本製鉄らが保有する、強豪サッカーチーム「鹿島アントラーズ」の運営会社の株式を61.6%取得し、経営権を獲得するとのこと
(出所:メルカリ)
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 鹿島アントラーズといえばJ1リーグなどで多くの優勝経験を持つなど、国内の強豪プロサッカーチームとして知られている。メルカリは2017年より、鹿島アントラーズのオフィシャルスポンサーになるなどして関係を深めていたが、さらに踏み込んで経営権を取得するに至ったことに大きな驚きがあったのは確かだ。

 各種報道を見ると、その狙いとしてメルカリ自体の知名度向上だけでなく、子会社のメルペイ社が展開するキャッシュレス決済「メルペイ」の拡大につなげることも挙げていたようだ。ただ筆者は同日に実施された会見に参加できなかったため、その場で具体的な経緯や狙いなどについて直接聞けなかった。

 そこで2日後の2019年8月1日、メルペイ社が開催した吉野家とのキャンペーンに関する説明会で、メルペイ社のマーケティング責任者である山代真啓氏に、鹿島アントラーズに関する取り組みについて話を聞いてみたところ、いくつかの回答を得ることができた。

2019年8月1日の「『メルペイ』×『吉野家』キャンペーン説明会」に登壇するメルペイ社の山代氏。鹿島アントラーズに関する取り組みについて尋ねたところ、具体的な内容は決めていないが、スタジアムへのメルペイ決済導入などを検討していると話した。写真は同説明会より(筆者撮影)
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 山代氏によると、具体的な取り組みに関してまだ決まったものはないが、メルペイ社として鹿島アントラーズの本拠地となる茨城県立カシマサッカースタジアムへのメルペイによるキャッシュレス決済導入の他、鹿島アントラーズのホームタウンとなる茨城県の鹿行地域(鹿嶋市・潮来市・神栖市・行方市・鉾田市)においてキャッシュレス化を推進することなどを検討しているという。山代氏は「今後が楽しみ」と話しており、鹿島アントラーズとの取り組みに強い期待を示している様子がうかがえた。

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