2018年後半から2019年にかけて、音声アシスタントを搭載し、スマートスピーカーのように話しかけて操作する「スマートディスプレー」が各社から次々と登場している。スマートスピーカーが盛り上がりに欠ける状況の中、新たなホームデバイスとして広まる可能性はあるのだろうか。2019年6月5日に発表された米グーグル(Google)の「Google Nest Hub」を実際に使って考えてみた。

米グーグルが2019年6月5日に日本での発売を発表したスマートディスプレー「Google Nest Hub」(右)。スマートスピーカー「Google Home」(左)と比べるとそれほど大きくない印象だ(筆者撮影)
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音声の限界をサポートするスマートディスプレー

 2017年にIT大手各社から相次いで発売されたスマートスピーカー。「Alexa」や「Googleアシスタント」などの音声アシスタントを搭載し、声で様々な操作ができる新しさに加え、スマートホームのハブになる存在として注目を集めたことは記憶に新しい。

 だがそれから約2年が経過した現在、スマートスピーカーが大きな盛り上がりを見せて普及が進んでいるかというと、そうとは言えないのが現状だ。日本ではスマートホーム自体が盛り上がりに欠けているのも要因の1つだが、やはり実際に使ってみると、音声のみのインターフェースには限界があるというのが大きな要因ではないかと感じる。

 特に店を探す、レシピを調べるなど検索関連の操作では、検索結果が全て音声で返ってきてしまうため非常に分かりにくい。スピーカーは音楽やラジオ番組などを聴くにはとても便利なのだが、それ以上のことをしようとすると音声インターフェースの限界に当たってしまい、どうしても用途が限られてしまうのだ。

 そうした声を受けてか、スマートスピーカーを提供する各社は現在、音声アシスタントによる操作という軸は変えることなく、新たにディスプレーを搭載した「スマートスクリーン」に力を入れるようになった。日本でも2018年7月に、米アマゾン・ドット・コム(Amazon.com)の日本法人であるアマゾンジャパンが「Amazon Echo Spot」を発売して以降、スマートディスプレーが次々と登場している。

 2019年に入ってからは、LINE社が2019年3月19日、音声アシスタント「Clova」を搭載した「Clova Desk」を発売したほか、グーグルも2019年6月12日に、スマートディスプレーの「Google Nest Hub」を発売している。今回はGoogle Nest Hubを発売前に試用できたので、その機能について触れながら、ディスプレーがもたらす価値、普及の可能性と課題について考えてみたい。