NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクは3社が提供する「+(プラス)メッセージ」で、企業などによる公式アカウントを作成できる仕組みを発表した。電話番号を用いた安全性を訴える3社だが、一方で3社全てに公式アカウントを開設するには、それぞれの会社と個別に契約する必要があるなど不便さが目立つ。このままではLINEに勝てないと筆者はみる。

セキュリティーを強みに企業アカウントを展開

 2018年5月9日にNTTドコモ、KDDI、ソフトバンクの携帯大手3社が提供を開始したメッセージングサービス「+メッセージ」。それから約1年が経過した2019年4月23日、3社は+メッセージの新たな取り組みについて発表した。

 その取り組みとは、企業が個人ユーザーとコミュニケーションをとれる「公式アカウント」の仕組みを用意するというもの。2019年よりKDDIのauブランドを皮切りとして、順次3社のメインブランドで公式アカウントの利用が可能になるという。

携帯大手3社が提供する「+メッセージ」は2019年4月23日、新たな取り組みとして企業の公式アカウントを提供する仕組みを用意。ジェーシービー(JCB)など6社がその仕組みを用いた共通手続きプラットフォームの検討を開始したという。写真は同日に実施された「+メッセージ」機能拡充に関する記者説明会より(筆者撮影)
[画像のクリックで拡大表示]

 +メッセージには、SMSやMMSの発展形ともいえるRCS(Rich Communication Services)という規格が用いられており、電話番号を通じて相手とメッセージなどをやり取りする仕組みだ。故に公式アカウントを開設した企業は、電話番号を活用したサービスが提供できるようになるという。発表会では具体例として、レストランの予約や銀行の手続き、携帯電話ショップの来店予約などを紹介していた。

 インターネットを介したメッセージングサービスでそうしたサービスを利用するには個人認証が必要になるが、+メッセージはあらかじめ店頭で個人を認証し、割り当てられた電話番号を用いる。そのため高いセキュリティーを保ちながら個人情報などに関する手続きをしやすいのが大きなメリットだとしている。

 その特徴を生かした取り組みとして、発表会ではジェーシービー、東京海上日動火災保険、日本生命保険、野村証券、三菱UFJ銀行、トッパン・フォームズの6社が、+メッセージと連携した共通手続きプラットフォームの検討を開始したことを明らかにしている。この取り組みでは、トッパン・フォームズが構築するプラットフォームを通じて、+メッセージから複数の金融機関に対して住所変更や口座振替の申し込みなどをまとめてできるようにすることが検討されており、2019年度中のサービス開始を目指すとしている。