中国で相次ぐ経営危機報道、その原因は

 進出が注目された中国の大手2社の様子を見ても、OFO JAPANのTwitterは2018年8月から、モバイク・ジャパンのTwitterは2018年5月から更新されておらず、事業が進んでいる様子さえ見られない。その理由を探ってみると、両社とも日本市場での進展以前に、中国市場においてさえ厳しい状況に置かれていることが見えてくる。

 実際、オッフォは2018年時点で既に経営危機に陥っているとの報道が相次いでおり、破産準備中との報道さえ出ている状況だ。日本をはじめ進出した国からは既に撤退しているようで、中国では入金した料金の返金を巡って騒動まで起こっているという。

 一方のモバイクに関しても財務状況が厳しいと報道されている。2018年4月には飲食店のレビューや宅配サービスなどを手掛ける中国の美団点評(メイトゥアン・ディエンピン)がモバイクの運営会社を買収。一部では、海外市場から撤退し中国に集中するとの報道もなされており、事業縮小が続いている状況のようだ。

 両社が不振に至った要因と見られるのが、利用者のモラルの問題である。シェアサイクルは乗り捨てによる利便性が普及を大きく促した一方、路上に自転車が溢れるという大きなマイナスの側面も生み出していた。またそれ以前にも、自転車の盗難や破壊といったモラルに関する課題を多く抱えていたようで、オッフォやモバイクが危機に陥る以前にも、中国では小規模の事業者が自転車の盗難によって倒産するケースが相次いでいた。

 そしてモラルの問題を受け、中国政府がシェアサイクルの規制強化に動いたことが、結果としてシェアサイクルの市場縮小につながったといえよう。中国政府は2017年に乗り捨てを禁止するなど規制を強化し、シェアサイクルの利便性が低下した。それがシェアサイクルの利用減少をもたらし、多くの企業が苦境に陥るに至ったといえそうだ。

中国では多くのシェアサイクルが利用されているが、モラルの問題から政府が規制を強化し、利便性を高める要因となっていた自転車の乗り捨てが難しくなりつつあるようだ。写真は2018年3月、中国・深圳市にて筆者撮影
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