ソフトバンクとヤフーの合弁会社が展開するQRコード決済サービス「PayPay」。後発ながら3年間手数料0%を打ち出すなどアグレッシブな施策で注目を浴びている。2018年11月22日にはさらに、100億円を投じた大規模なキャンペーンを実施すると発表。攻勢を強めているが、さらなる利用拡大へとつながるのだろうか。

ソフトバンクとヤフーの合弁会社が展開しているQRコード決済「PayPay」。「Yahoo! JAPAN」のアプリからも利用できるなど、ソフトバンクグループのリソースを存分に生かしたサービス展開で注目されている。写真は2018年11月22日に実施された、PayPayの新しい取り組みに関する記者発表会より(筆者撮影)
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ソフトバンクとヤフーの強みを生かす

 2018年に参入企業が急増し大きな話題となっている、スマートフォンを用いたQRコード決済。IT大手や携帯電話事業者など、様々な企業がQRコード決済への参入や注力を打ち出す中、ここ最近大きな動きを見せているのがPayPayである。

 PayPayはソフトバンクとヤフーが合弁で設立した企業の名称であり、その企業が提供しているQRコード決済サービスの名称でもある。PayPayのサービスは2018年10月に開始している。同種のサービスとしては現在のところ最後発ではあるものの、ソフトバンクグループ傘下であることから様々な面で優位性を持っている。

 PayPayは、ソフトバンク・ビジョン・ファンドが出資しているインドの決済サービス事業者であるペイティーエム(Paytm)と提携しており、その技術やノウハウを日本でのサービスに活用。またヤフーが積極的に関与していることから、PayPay専用のアプリだけでなく、ヤフーの「Yahoo! JAPAN」アプリからもPayPayが使える仕組みを用意するなどして、利用しやすい環境を整えている。

 またPayPayはサービス開始前から、加盟店開拓に向けた施策に非常に力を入れている。中でも強い関心を呼んだのは、決済手数料を無料にするという施策だ。

 PayPayの利用方法は大きく2種類がある。1つは、利用者がスマートフォンを使って店内に設置されたQRコードを読み込み、金額を入力して支払う「ユーザースキャン」。もう1つは、利用者がスマートフォンにQRコードを表示し、それを店側がスキャンする「ストアスキャン」である。

 このうちユーザースキャンを利用する場合は、決済手数料を3年間無料にするという。同様の施策は既にLINE社の「LINE Pay」も打ち出している。中小規模の店舗が最も嫌う決済手数料の負担を当面の間なくすことにより、普及を拡大する狙いがあるようだ。

 加えてPayPayは、ソフトバンクの強力な営業リソースを活用することも打ち出している。既に全国に20カ所の営業拠点を設けて加盟店拡大を推し進めているとのことで、全国規模で急速に加盟店拡大を図っている様子を見て取ることができる。