LINE社は2018年9月27日、ブロックチェーン技術を活用したプラットフォーム「LINE Token Economy」と、その上で動作する5つのサービスを発表した。従来のメッセンジャーアプリ「LINE」とは異なる、新たなプラットフォームを提供する狙いはどこにあるのだろうか。

LINEが新たに打ち出したプラットフォーム

 メッセンジャーアプリの「LINE」を提供するLINE社は、2017年に人工知能(AI)の技術を活用した音声アシスタント「Clova」を提供するなど、このところ新技術の投入による事業拡大に意欲的に取り組んでいる。9月27日には、新たに「LINE Token Economy」構想を発表した。

 LINE Token Economyは、ブロックチェーン(分散型台帳)技術を活用したLINE社独自のプラットフォーム。ブロックチェーンによって構築された「LINK Chain」という基盤の上で、「dApp」と呼ばれる様々なサービスを提供する。最大の特徴は、それらdAppの上で「LINK」(海外向け)または「LINK Point」(国内向け)といった独自のコインを流通させる「LINKエコシステム」にある。

「LINE Token Economy」の概要。ブロックチェーンで構築された「LINK Chain」の上で「dApp」と呼ばれるサービスを提供し、さらにサービス上で「LINK」などのコインを流通させる仕組みだ。写真は2018年9月27日のLINE社記者説明会より(筆者撮影)
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 LINK Chain上で提供されるdAppは当初、Q&Aサービスの「Wizball」や、商品を撮影してレビューする「Pasha」など5つが用意される予定。それらサービスの利用者は、各サービスの貢献度合いに応じてLINKもしくはLINK Pointをもらうことができる。例えば役に立つ回答をしたり、良いレビューをしたりすると貢献度が上がる。

 LINKはLINE社が海外で提供している仮想通貨交換所「BITBOX」で、現金だけでなく他の仮想通貨と交換ができる。一方LINK Pointは、LINE上で提供されている「LINEポイント」と、1LINK Point当たり500LINEポイントの固定レートで交換できることから、同社の決済サービス「LINE Pay」などで活用できる。ただし、LINK PointからLINEポイントへの一方通行の変換となる。

海外向けの「LINK」は「BITBOX」を通じて現金や仮想通貨に交換できる。国内向けの「LINK Point」は固定レートでLINEポイントに交換し、活用する形となる。写真は2018年9月27日のLINE社記者説明会より(筆者撮影)
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 LINE側によると、国内でのみLINK Pointでの提供となるのは、法制度上の理由だという。国内と海外とで対応が異なるという、やや不自然な形でのサービス提供となるが、いち早くサービスを提供することを重視した結果といえそうだ。