CGのキャラクターにふんして動画配信する「バーチャルYouTuber(VTuber)」が注目を集めるようになった。その人気の高まりとともに、スマートフォンから手軽にVTuberとして動画配信できるアプリを提供する企業が増えている。そうした動きから、スマートフォンによる「コミュニケーションの仮想化」という将来像が見えてくる。

盛り上がりとともに広がるVTuber支援策

 CGのキャラクターにふんし、様々な動きとトークなどを交えた動画を配信するVTuberが、2018年に入って急速に人気を集めている。その理由は、これまでのYouTuberのように配信者が直接動画に出てくるのではなく、出演するのは仮想的なキャラクターだということ。トークや動きは配信者本人によるものだが、そのビジュアルがCGによるキャラクターにふんしているという点が、従来のYouTuberとは異なるファンを獲得している要因となっているようだ。

人気の高まりとともにVTuberの活躍の場は動画以外にも広がってきている。2018年5月7日にKDDIが福岡で実施した自動運転走行デモでも、VTuberの「ミライアカリ」が案内役として活躍していた。写真は同デモより(筆者撮影)
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 そうしたVTuberの人気を受け、国内のインターネット企業がVTuberに向けた取り組みを強化。VTuberがより動画を配信しやすくするための環境整備が進められている。動画配信大手のドワンゴは2018年7月27日、VR空間でキャラクター同士によるコミュニケーションができるツール「バーチャルキャスト」を共同開発したインフィニットループと、VR事業拡大のため合弁会社を設立。VR空間で様々な3Dキャラクターを用いた動画配信を提供しやくする環境を整備するなどして、VTuberの支援を積極的に推し進めることを発表している。

 またグリーの子会社で、VTuber関連の事業を担うWright Flyer Live Entertainmentは、2018年8月7日に事業方針説明会を実施し、スマートフォン向けのVTuber専用ライブ配信サービスアプリ「REALITY」を提供すると発表した。VTuber専用のプラットフォームを自ら運営することで、VTuberのファン同士の交流とVTuberの収益化を積極的に支援し、VTuber自体を盛り上げていくとしている。

グリーの子会社であるWright Flyer Live Entertainmentは、VTuber専用のライブ配信アプリ「REALITY」を提供するなど、VTuber支援に向けた取り組みを加速している。写真は同社が2018年8月7日に実施した、報道関係者向けVTuber事業方針説明会より(筆者撮影)
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