位置情報と拡張現実(AR)を活用したスマートフォンゲームを提供する米ナイアンティックは2018年8月2日、東京に設立した開発スタジオ「Tokyo Studio」で独自のゲームを開発すると発表した。日本でゲームを開発する狙いはどこにあるのだろうか。

米国のみだったゲーム開発拠点を東京に展開

 「ポケモンGO」など、位置情報と拡張現実(AR)を活用したゲームで高い人気を誇る米ナイアンティック。ポケモンGOの大規模イベント「Pokemon GO Safari Zone in YOKOSUKA」の開催を2018年8月29日と間近に控え、2018年10月には「Ingress」のアニメが放映予定である。同社の日本法人であるナイアンティックは2018年8月2日、記者向けにラウンドテーブルを実施した。

 ラウンドテーブルでは、東京にある日本法人が設立したナイアンティックの新開発拠点、Tokyo Studioについて説明があった。ナイアンティックがこれまで開発したタイトルは、全て米国本社で開発されたものであり、日本法人では主にユーザーやスポンサーのサポート業務、イベントの運営などを担ってきた。だがエンジニアやデザイナーなどを新たに雇用し、2018年4月にTokyo Studioを立ち上げたという。

ナイアンティックの日本法人は「Tokyo Studio」を設立。東京を拠点に位置情報やARを活用した新しいゲームを開発していくという。写真は2018年8月2日の「Niantic:Tokyo Studio プレスラウンドテーブル」より(筆者撮影)
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 しかもTokyo Studioでは、IngressやポケモンGO、そして現在開発中の「Harry Potter:Wizards Unite」とは異なる、オリジナルのゲームを開発する予定だという。位置情報やARを活用するという軸はそのままに、独自のゲームタイトルを日本で開発していくとのことだ。

 ナイアンティックは最近、事業拡大に向けた施策を相次いで進めている。2018年に入ってから、ARプラットフォームを提供する米エッシャーリアリティ(Escher Reality)や、機械学習の研究開発を手掛ける英マトリックスミル(Matrix Mill)、そして仮想現実(VR)ゲームの開発実績がある米セイスミックゲームス(Seismic Games)を相次いで買収している。

 Tokyo Studioもそうした事業拡大の一環と言えるが、同社はこれまで米国に開発拠点を置いており、海外での開発実績があるわけではない。それがなぜ、あえて日本にスタジオを設け、独自のゲーム開発をするという判断に至ったのだろうか。