ネットワークを通じて家電などを制御し、生活をより便利にする「スマートホーム」は、ハブとなるスマートスピーカーの選択肢が増えたことで本格的な立ち上がりを迎えつつある。だが一方で、スマートホームがブレイクスルーを迎えるには肝心な要素が足りないと筆者は感じている。

「au HOME」がAmazon Echoにも対応

 国内ではまだ盛り上がっているとは言えないスマートホームだが、スマートホームの核として注目されているスマートスピーカーの販売が日本でも本格化してきたことで、流れが変わりつつあるようだ。

 2018年に入り、米アマゾン・ドット・コムのスマートスピーカー「Amazon Echo」が2018年より国内での正式販売を開始したほか、ディスプレイ付きの「Amazon Echo Spot」も2018年7月26日に販売を開始。さらにLINE社も「Clova Friends」「Clova Friends mini」など新製品を相次いで販売しており、先行する米グーグルの「Google Home」と合わせて、スマートスピーカーを巡る競争が加速しているのは確かだろう。

 そうしたスマートスピーカーの盛り上がりを受け、ここ最近スマートホームに関連する新しい製品やサービスの発表が相次いでいる。2018年7月19日にはKDDIがスマートホームサービス「au HOME」の新たな展開に関する発表会を実施し、新たにau HOMEのAmazon Echo対応を打ち出している。

au HOMEはGoogle Homeに加え、新たにAmazon Echoにも対応し、Amazon Echoに話しかけることで家電のオン・オフができるようになる。写真は2018年7月18日のホームIoTサービス「au HOME」機能拡充に関する説明会より(筆者撮影)
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 au HOMEは2017年11月にGoogle Homeを使った音声による対応デバイスの操作を実現しているが、その時点ではまだ日本でAmazon Echoの本格的な販売が始まっていなかった。だが2018年3月にAmazon Echoの国内での本格販売がスタートしたことを受け、対応を進めるに至ったようだ。

 ただし利用できる機能には差があり、Amazon Echoで利用できるのは家電のオン・オフなど基本的な機能にとどまっている。KDDIは今回の発表と同時に、Google Homeに話しかけてスマートフォンのau HOMEアプリにメッセージを送る機能を追加したが、こうした機能はAmazon Echoでは利用できない。関係者によると、利用できる機能に違いがあるのには、それぞれの音声アシスタントである「Googleアシスタント」と「Alexa」のAPIの違いが影響しているとのことだ。