コンテンツとデータ通信を一体にしたauの料金プラン

 KDDIは、2018年4月に代表取締役社長が田中孝司氏から高橋誠氏へと交代。高橋氏はこれまでコンテンツや新規事業などを多く担当しており、新たに発表される施策にも変化が見て取れるようになった。

 高橋氏が就任した直後の4月26日には、スマートグラスを手掛ける米オスターハウト・デザイン・グループ(Osterhout Design Group:ODG)との提携を発表。xR(AR、VR、MRの総称)技術を活用したスマートグラスの開発を進めていくとしている。また5月29日の発表会では、ファンドを通じて出資しているTelexistence社と共同で、量産型の遠隔操作ロボット「MODEL H」を開発、これを活用して小笠原諸島の旅行を体験できるツアーの検討を進めると発表した。

 こうした動きからは、高橋体制のKDDIが新規性のある取り組みに注力し、従来の業態を変えていこうとしている様子が見えてくる。その最も象徴的な動きは、5月29日の発表会におけるもう1つの目玉、動画配信大手の米ネットフリックスとの提携である。

 KDDIはネットフリックスとの提携によって、新プラン「auフラットプラン25 Netflixパック」の提供を始める。このプランはauの20GBのデータ定額サービス「auフラットプラン20」に、動画配信サービスのNetflix、KDDIが提供する動画配信サービスの「ビデオパス」、そして5GBの通信容量をセットにして提供するというものだ。

 もっとも今回の料金プランでは、Netflix利用時は通信量をカウントしない「ゼロレーティング」まで踏み込まなかったことからインパクトはやや弱い。だがそれでも今回の施策からは、コンテンツサービスと通信サービスの融合を推し進めることで、新たな事業を作っていきたいというKDDIの思惑が明確に見えてくる。

KDDIはネットフリックスと提携し、データ通信とNetflixのサービスをセットにした「auフラットプラン25 Netflixパック」を提供。写真は5月29日の「au発表会2018 Summer」より(筆者撮影)
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