Q.うつ病で休職しているSEです。主治医から先日、会社で勤務してもOKと言われました。ところが会社の指示で産業医に診てもらったあと、会社から復職の延期を打診されました。主治医の許可を得ているのですから、会社は許可すべきだと思います。無給なので早めに復帰したいのです。

 結論から述べると、主治医よりも産業医の意見のほうが優先されます。と言うのも、産業医は日ごろから会社と連携を取りながら、職場にも訪問して業務内容を把握しています。また、産業医は会社の衛生委員会などにも出席しており、長時間残業者の確認を含めて健康管理面からアドバイスする立場にあります。

 これに対して主治医は、本人から仕事内容を伝え聞くしかありません。このため会社は、全容を分かっている産業医の意見を参考にするのです。

復職の可否は本人ではなく会社が判断

 復職の可否は、本人ではなく会社が判断します。会社は当然ながら医療について素人なので、産業医の意見を聞きながら復職の可否を判断します。復職は自分(社員)が決めるものではありません。通常は本人が主治医の診断書を提出し、産業医との面接を通じて会社が意見を聞いたうえで、業務に就いて問題がないかを判断します。

 休職も復職も人事異動と同じです。会社の発令通知をもって休職が開始されます。つまり発令日から休職期間のカウントが始まるわけです。いい加減な会社は、単なる病気欠勤が続いた日数まで遡って休職期間とする場合がありますが、それは大きな間違いです。欠勤は欠勤として扱い、発令通知が休職の始期となります。復職のときも同様です。

主治医と産業医は役割が違う

 そもそも主治医と産業医は役割が違います。主治医は病状の回復を目的として患者に接します。一方の産業医は、業務に就いて大丈夫かという目線で診察します。産業医は会社の業務を把握したうえでアドバイスする医師です。通常1日の労働時間は8時間が多いでしょう。この業務時間での負荷を考慮して勤務して問題がないかを見極めます。

 産業医は長時間残業者やストレスを抱える社員の面接を日ごろから行っています。このため多くの社員から業務や会社の事情を把握していると言えます。

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