Q.IT企業でSEをしています。当社ではSEが裁量労働制、プログラマーと一般事務職がフレックスタイム制です。ところが先日、「もっと早く来い!」と上司から叱責されました。理由はコアタイムに間に合わなかったからとのこと。裁量労働制ですからコアタイムは関係ないと思います。制度に反する上司の態度に納得できません。

 これは、上司の方が明らかに間違っています。裁量労働制とフレックスタイム制を混同しているようです。

 もし裁量労働制とフレックスタイム制の違いを承知の上で「もっと早く来い!」と命令しているなら、コンプライアンス上大きな問題です。上司は出社協力を求める言い方に改める必要があります。

裁量労働制に遅刻や早退はない

 そもそも裁量労働制の社員には、遅刻や早退がありません。極端な話、1時間だけ勤務して帰ってもよいのです。

 裁量労働制に遅刻や早退という概念はなく、給与の減額もできません。短時間の勤務で帰ってもOKなのは、裁量労働制が「みなし労働」だからです。つまり、労使協定でみなし労働時間(例:1日8時間労働とみなす)を定めて運用する場合です。仮に8時間のみなし労働なら、1時間の勤務でも8時間働いたことになります。

 これに対してフレックスタイム制では、コアタイム(拘束の勤務時間帯)に間に合わず出社した、もしくは退社した場合は遅刻・早退扱いにできます。

 フレックスタイム制はみなし労働ではありません。質問のケースでは、上司がこのあたりを混同し、「もっと早く来い!」と指導しているのかもしれません。

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