Q.うちのシステム開発会社でも副業が解禁となり、退社後に2時間ほどアルバイトを始めました。ところがある日、上司から「今日は残業して」と言われ、バイトがあると断ったら叱られました。副業を認めておいて何を今さらと腹が立っています。

 副業については、国が推奨していることもあり、あまり考えずに全面解禁した会社があります。質問者の会社もそうかもしれません。「本業に迷惑をかけない範囲内」と言及するなど、きちんとした準備を経てから導入すべき制度です。

 あまり考えずに声高に副業を認めた会社は、質問のケースのような場合に一定の譲歩が必要でしょう。質問者は、残業や休日出勤について前もって伝えてほしいと会社や上司に進言してください。

 ただし、前提として残業や休日出勤が見込まれるのが正社員です。残業命令などに従うこと、本業に迷惑を掛けないことを会社が明確にしていた場合、社員側も副業先との調整を含めて考慮すべきです。いずれにせよ、副業は現場の上司部下で互いが譲歩しつつ運用する必要がある制度です。

時間管理は本業と副業の通算時間に

 この他にも、副業には様々な注意点があります。例えば、副業については残業時間や残業代に注意が必要です。あまり知られていませんが、労働基準法では本業と副業の区別はなく、労働時間の通算で1日8時間を超えた分に対して、残業代を支払うよう定めています。

 では、どちらの会社が残業代を支払うのでしょうか。質問のケースで8時間勤務の会社だった場合、副業先が全て残業割増しで支払うことになります。とはいえ、副業先からすれば、こんなことを言ってくるアルバイトは雇いたくないのが本音でしょう。そのため現実には、残業割増しにならないケースがあるかもしれません。

 社会保険料はどうなるのか。これも知らない方が多い点です。副業先でも社会保険の加入条件を満たした場合、副業先の報酬も加味して支払う必要が出てきます。

 例えば、副業先が大企業の場合、週20時間以上の勤務で一定額以上の報酬などになれば、加入の条件がそろいます。この場合、「被保険者所属選択・二以上事業所勤務届」を提出します。あとは保険料が計算され、会社ごとに案分されて給与から控除されます。

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