Q.システム開発の部門⻑です。先⽇、ある部下が「こんな会社、辞めてやる︕」と暴⾔を吐き、退職届を提出してきました。しかし、数⽇後には「やっぱり会社を辞めるのをやめる」と⾔ってくる始末。正直、トラブルが多いクレーマー的な社員なので、会社に残ってほしくありません。退職扱いにしてよいのでしょうか。

 このように、退職すると⾔って退職届を出してから、やっぱりやめる(撤回する)と⾔ってきてトラブルになるケースがあります。結論から述べると、⼈事部⻑など会社側の責任者が退職を承諾した場合、撤回できなくなります。まずは、退職届の⼿続きがどうなっているかを確認してください。現実には、退職届が⼈事部で承認された段階で、退職の社内⼿続きが完了したと考えてよいでしょう。

 そもそも退職届(あるいは退職願)は、本⼈の「会社を辞める」という考え(意思)を会社側に伝えるためのものです。⼝頭で意思を伝える場合もありますが、書⾯を提出するのが通常です。退職届は退職するという強い意思表示であり、退職が確定だというときなどに提出する書面です。

 これに対して退職願は、本⼈が「もう会社を辞めようと思います」と願い出て、上司のOKをもらうといった場合に提出する書⾯だと考えてください。  

できれば会社を辞めさせたい

 質問者のケースでは、退職届を提出したのがクレーマー的なトラブル社員というのが、撤回に応じたくない背景にあると思います。会社が嫌い、会社や上司・同僚とのトラブル、残業が多い、休みがないなど、様々な本⾳の退職理由があります。それでも通常は、円満退職したいと考え、会社に不満があっても家庭の事情など別の理由を述べて気遣う社員が多いでしょう。それが質問のケースでは「こんな会社、辞めてやる︕」と暴⾔を吐かれたわけですから、撤回に応じたくないという気持ちも分かります。

 退職に当たっては、辞めさせたくないという場合もあるでしょう。優秀な社員が辞めてしまうケースです。役割によっては引き継ぎも必要です。退職時期についても話し合いながら、いろいろ調整しなければなりません。このとき重要なのは、上司や会社は引き留めはできても、「退職させない」という強制はできないことです。

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