平野:候補を挙げたらキリはない。今まで書いてきた360本のコラムは、その時代のメッセージであり、すべてに思い入れがあるよ。読者の皆さんから寄せられた質問や独自の調査で疑問点を見つけていった。こうして8年間、情報を出し続けたことで、メールを取り巻く環境も変わったように思う。

直井:どう変わったんでしょうか?

平野:メールを使うのがますます当たり前になり、メールのスキルの底上げはできたと思う。ただ、その反面「思い込み」が残っているのも感じるんだ。例えば、「メールは雑でいい」「相手が汲み取ってくれる」「名乗る必要はない」「挨拶は不要」なんていう話を聞くこともある。

直井:「挨拶は不要だ」と書かれている本もありますね。それを読んだ人は「挨拶っていらないんだ」って思うかもしれません。

平野:挨拶を書かないのは、あくまでも「省略」だ。省略できる間柄だったり、地位だったり。相手とコミュニケーションがとれている、信頼を築けている、自分に権威がある。だからできることなんだ。誰にでもできることではない。挨拶を書いていないだけで、相手に「失礼な人だ」「立場をわきまえていない」と思われてしまうこともある。やはり、相手に何かを伝えようと思ったら、受け入れてもらえるような土台を作るべき。この考えは、10年、20年先の未来でも変わらない。

直井:確かに、信頼あってこそのコミュニケーションですね。これから、いろんなコミュニケーションツールが出てくるかもしれません。現に出てきています。でも、そこにある土台を考えたら、すべて同じです。さっきの顔文字の話も、そこにきちんとした関係性が構築できていないから、舐められていると思うんです。

平野:そうだね。ビジネスメール研究所としては、今日が最後の情報発信だ。これからは、私の主戦場である『ビジネスメールの教科書』『一般社団法人日本ビジネスメール協会』などのWebサイトで情報を発信していく。

直井:そのとき、ビジネスメール研究所も復活ですか!?

平野:それは、直井さんのやる気次第だね。

直井:ぶ~。

平野:それでは、皆さん今までお付き合いいただき、ありがとうございました。メールのスキルは、将来の皆さんを支えてくれます。ぜひ、コミュニケーション力を大事にしてください!!

直井研究員のひと言

皆さん、「ビジネスメール事件簿」「5分でわかる!ビジネスメール」を読んでくださりありがとうございました!ビジネスメールに悩んだとき、学びたいとき、一つでも多くのヒントを本コラムから得ていただければ嬉しいです。皆さんと一緒に学んだ日々は私の宝物です。2019年1月からは「ビジネスメールの教科書」で情報発信しています(ビジネスメール研究所が復活するかも!?)。そちらをご覧ください!所長が配信しているメルマガ 「毎日0.1%の成長」に登録(無料)すれば、お知らせが届きます。また、お会いしましょう!(by直井)

出典:日経 xTECH Active 2018年12月12日
記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。