平野:「読みたい」と思ってもらったら、次に重要なのが「読み進めたいと思えるか」と実際に読んで「読めるか」だ。

直井:順番に解説をお願いします!

平野:まず「読み進めたいと思えるか」だ。メールを開封すると「宛名・挨拶・名乗り・要旨」のあたりが冒頭で目に入るよね。これだけの情報で「読むべきか」「面倒ではないか」「急ぎかどうか」などを判断しているんだ。

直井:確かに、宛名に自分の名前が書いてなければ「関係ない」と判断して読まないこともあります。名乗りを読んで「知らない人」だと思ったら後回しにするかもしれません。

平野:つまり冒頭で「あなた宛てのメールです」「私はあなたと関係があります」「これはあなたにとって重要な情報です」などをアピールする必要があるんだ。

直井:メールを開封して読んでいく流れを細かく考えると、よく分かりますね。営業メールなどは冒頭の数行で判断しています。冒頭が上手くなると、最後まで読んでもらえるかもしれませんね。

平野:次に大切なのが、実際に読んで「読めるか」どうか。例えば、次のような文章があったらどうだろう。

研修資料を印刷して人数分セットするように確かお願いを直井研究員にしたと思っているのですがその記憶はありますか。

直井:読みにくいです!!

平野:読みにくいのには2つの問題がある。読点がないことによる読みにくさと、語順の悪さだ。1文は50文字程度にして、読点を1~2個入れると読みやすくなる。さらに語順を変えるとこうなる。

直井研究員に、研修資料を人数分印刷してセットするようにお願いしましたが、その記憶はありますか。

直井:「誰に」「何を」がまとまるだけでスッキリしますね。これなら見ただけですぐに理解できます。

平野:お!いいことを言ったね。実は「見ただけで読める」というのが大切なんだ。最初の例文は、構造を考えながら文意をつかむ努力が必要だった。一方、改善例は、文字を目で追うだけで自然と理解できてしまう。

直井:読みたいと思ってもらえるか、実際に読んで読めるかの2つは重要ですね。そして、最後が文章の話でしょうか。

平野:文章というよりも、言葉の使い方といったほうがいいかもしれない。