平野:メールは送ったら、必ず読んでもらえるとはいえない。忙しい人は、読み飛ばしたり、後回しにしたり。場合によっては無視する人もいる。

直井:どうして読んでもらえないんでしょう。

平野:文章力を高めても、そもそも「読みたい」と思ってもらえないと読まれない。読まれなければ当然、中身は理解してもらえない。当たり前のことだけど意外と抜け落ちているんだ。

直井:確かに「この人の話を聞きたい」と思わなかったら、話を聞いても頭に入ってきません。

平野:「読みたい」という気持ちが湧かない文章は、いくら良いことが書いてあっても伝わらないんだ。

直井:どうしたら「読みたい」「とりあえず読もう」って思ってもらえるのでしょう。

平野:それが「見た目」なんだよ。今までに何通ものメールを読んできて「読めた」という成功体験を記憶しているから、読めたときと同じようなパターンのメールを見たら「読める」と考える。だから読んでもらえる。

直井:逆に、難解なメールを読んで「読みにくい」「分かりにくい」という嫌な記憶があれば、似たようなパターンのメールは敬遠されそうですね。

平野:その通り。だから、私がメールのアドバイスをするときは「読めそうだ」と感じさせることが大事だと言い続けている。適度に行間が空いている、句読点や文節などで改行している。これだけでも「読めそうだ」と感じられる確率が高まる。

直井:他にも、漢字の使い過ぎは避けたほうがいいですね。「有難う御座います」よりも「ありがとうございます」のほうがとっつきやすいです。漢字が3割くらいで、あとはひらがなやカタカナというバランスも、よく言われていますが重要です。

平野:そうだね。他には、箇条書きにするのも読みやすいメールの特徴だ。文章よりも、箇条書きのほうが視覚的に情報は整理されて頭に入りやすくなる。今、文章でメールの読みやすさの話を伝えているが、これが箇条書きだと次のようになるね。

◆読みやすい文章を書くポイント
・適度に行間を空ける
・句読点や文節などで改行する
・漢字とひらがなのバランスを3:7に
・箇条書きを使う

直井:こうして、箇条書きにすると一瞬で理解できますね。

平野:まずは「読める」と相手に感じさせられるかどうかが重要だ。その次は何だと思う?

直井:次こそ内容です!

平野:いや。まだだよ。ちょっと気が早いな……。