平野:なるほど。これは違和感が生まれて当然だ。

直井:もう一度読み直すと気付きました。「平素は格別のご愛顧を賜り、厚く御礼申し上げます。」という普段使わない挨拶で書き出していること。「寛恕」という普段使わない言葉が書かれていること。この2点が気になります。

平野:このメールはきっとテンプレートだろうね。インターネットで見付けたのか、社内に昔からあるのか。どちらかは分からない。でも、山田さんが自分で作った文章じゃなさそうだね。自分で作っていない文章は違和感を生むことが多いんだ。

直井:今回のように「寛恕」という普段使わない言葉を使うからですか?

平野:理由は色々あるが、そもそもテンプレートに頼りすぎるとこうなるんだ。インターネット上でテンプレートを見たこと、直井さんもあるよね?

直井:はい。あります。

平野:私もたまに使っているよ。ただ使うときは「誰が書いているか」を気にするようにしている。

直井:確かに今のインターネットは玉石混交。本当に文章に詳しい人が作ったものもあれば、アフィリエイト目的で作られたページもありますよね。文章に責任を持っているか。それも気になるところです。

平野:無料で手に入るものは「絶対に正しい」と考えるのではなく「何か間違っているかもしれない」と考えるべきだ。その無料のテンプレートを使ってトラブルが起きたとしても、責任はとってもらえないからね。

直井:確かにそうですね。だからこそ、テンプレートを使うにしても、自分でしっかりリライトする必要があるんですね。

平野:今回の違和感の正体は、普段使わない言葉を使っていることにあると思う。直井さんは、こちらの山田さんとメールをするのは初めてかな?

直井:いえ。何度かやり取りしたことがあります。とても明るくて、気さくな、いい人だなぁ~という印象です。