平野:それで、どうしたんだい?

直井:先日、外部パートナーさんに「見積書はお送りいただいていますか」と聞いたら、相手から「お見積もり金額は、平野所長に伝えていますよ」と返事がきました。私が聞きたかったのは、見積書を送ってもらっているかどうかなのに、回答がずれているんです。

平野:なるほど。これはよくあるパターンだ。よかれと思って回答が先走っているね。役に立ちたい気持ちは分かるけど「話がかみ合わない人」だと思われかねない。

直井:私は「はい」か「いいえ」で答えてもらえればよかったんです。それなのに……。

平野:質問を受ける側は、相手が望む回答が「はい」か「いいえ」なのか、それ以外の具体的なものなのかを予測する必要がある。今回のケースなら正直どちらともとれないよね。

直井:えぇ!だって私は「はい」か「いいえ」で答えてほしかったんです。お見積もり金額を所長に伝えているかどうかではありません。

平野:う~ん。今回はたまたま直井さんが「はい」か「いいえ」を求めていた。しかし、お見積もり金額を知りたかった場合でも、同じように聞くかもしれないよね。

直井:そう言われると、そういう聞き方をするかもしれませんが。

平野:今回、この相手は「見積書は送っていますよ。ちなみに、お見積もり金額は所長と共有済みです」のように答えたらよかったんだ。相手が望む回答+α。これだと、どちらに転んでも印象がいいよね。

直井:確かに!どちらか分からない場合は、両方に対応した答えを伝えると、外れることはありませんね。そして、相手がこちらの質問とは外れて答えてきたら、暗に示してあげたらいいのかな。

平野:ほう。暗に示すとはどういうことかな?