20代の米国留学から帰国した秋田夏実氏。外資系銀行でマーケティング担当としてのキャリアをスタートさせ、複数の金融機関で活躍した。その中で手痛い失敗を経験し、一緒に働く仲間に誠実に接することの大切さを学んだ。

(聞き手は戸川 尚樹=日経 xTECH IT編集長、編集は八木 玲子=日経 xTECH)

留学後はどうされたのですか。

アドビ システムズ マーケティング本部 常務執行役員 秋田夏実氏
(撮影:菊池 くらげ、以下同じ)
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 留学中から就職活動はしていました。夏休みの間だけ日本に帰って、コンサルティング会社でインターンをしたりもしました。とても面白かったのですが、私には合わなかった。戦略コンサルは数カ月単位で新しいプロジェクトの企画に携わりますが、私は一つの会社でじっくりと事業を伸ばしていきたいタイプです。プランだけでなく、実装までやりたい。Webサイトの立ち上げを通じて、自分で作ることの面白さを実感したことも影響しているでしょう。

 留学後に入社したのは、シティバンク銀行です。外資系ならではの自由さやチャレンジ精神に惹かれました。「一緒に新しい銀行のスタンダードを作ろう」といわれて、じゃあやってみようと。女性であることによる働きにくさみたいなものも感じませんでした。

 入社後、早速、インターネット関連商品のマーケティングを任されました。そこから、私のマーケティングのキャリアが本格的に始まりました。その後も複数の金融機関で、マーケティングに携わりました。

なぜ、異業種であるアドビに転職したのですか。

 声をかけていただいたことが直接のきっかけです。私は公私にわたってアドビのファンだったので、すぐに転職を決意しました。

 実際に入社して、毎日楽しくて仕方ありません。インタビューだから良いことを言っているのではありませんよ(笑)。当社の社員はみんな、表裏がない。みんなで協力し合って、良いものを作り上げようという雰囲気が大好きです。

 長く身を置いた金融は、社内政治が大変な業界です。何か問題が起こっても、自分の評価にならないことは手を出さない、みたいなドライさもあります。社内で影響力を持つにはそういうことも大事なのですが、私はどうも興味が持てませんでした。

 私は職人気質というか、自分で手を動かしたいタイプです。仕事をしていて一番楽しいのは、自分とチームのメンバーとで一生懸命、喧々がくがく議論しながら作り上げたものがヒットしたとき。そのときにみんなで飲むお酒がとっても好きです。

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