2019年11月13日に東芝が中間決算を発表し、大手電機メーカー8社の決算が出そろった。8社中増収を記録したのは2社(三菱電機、NEC)だが、増益を記録したのは3社(東芝、NEC、ソニー)。国内外の景気が芳しくない中で、収益改善を実現している企業にはポジティブな評価ができそうである。

日立製作所:子会社の下振れが懸念材料

 日立製作所の2019年度上期売上高は4兆2213億円で前年比6.0%減、営業利益は2972億円で同474億円の減益だった。IT部門は売上高が前年比2.0%の微増収で営業利益が同109億円の増益。システムインテグレーションが好調でけん引役となった。エネルギー部門は前年比8.8%の減収で51億円の減益。産業向け受変電設備事業の移管などがマイナス要因となった。

 インダストリー部門とモビリティ部門はほぼ前年並みの営業利益だったが、ライフ部門は前年比12.1%の減収ながら103億円の増益。オートモティブシステム事業における車載情報システム事業売却が収益面でプラスに影響した。これらの部門は同社の注力5セクターとされており、計画比でも60億円の増益だった。

 一方で上場子会社4社がいずれも前期実績を下回っている。日立ハイテクノロジーズは前年比4.6%の減収で同49億円の減益。液晶露光装置の売り上げ減が要因だった。日立建機は前年比2.0%の減収で同84億円の減益。間接費の増加や円高が主要因だった。日立金属は前年比12.0%の減収で同271億円の減益。自動車・半導体・FA向けの需要減に加え、アルミホイール事業の譲渡が影響した。日立化成は前年比7.8%の減収で同79億円の減益。半導体・自動車向けの需要減が要因だった。4社合計の営業利益は計画比からも160億円下振れている。

 日立製作所は通期業績見通しを、売上高8兆7000億円(前回見通しは9兆円)、営業利益6850億円(同7650億円)、当期利益4110億円(同5430億円)に下方修正した。印象としてはネガティブだが、子会社の下振れを注力5セクターで今後どこまでカバーできるかが注目点だろう。

図 日立製作所の業績
(決算資料よりGrossberg作成)
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