2018年9月、半導体商社業界において2件のM&Aが発表された。9月10日の「加賀電子による富士通エレクトロニクスの買収」と、9月14日の「UKCとバイテックの経営統合」である。この2つの発表は日本国内における半導体商社業界の再編が始まったことを示唆しており、2019年以降もこのような動きが継続する可能性が高い。半導体商社の現状については、これまでに本コラムでも何度か取り上げてきたが、業界再編の方向性が徐々に見えてきた。

 まず、加賀電子による富士通エレクトロニクス(富士通セミコンダクターの100%子会社。以下、FEI)の買収について解説する。2018年9月10日の発表によれば、加賀電子がFEIの株式を2019年1月までに70%取得し、残りの30%については2021年内をメドに順次譲渡を完了する、という計画である。2018年3月期における売上高は、加賀電子が2359億円、FEIが2587億円で、新会社の売上高は5000億円規模となる。現時点で国内トップのマクニカ・富士エレホールディングス(以下、マクニカ)に匹敵する半導体商社が誕生することになる。

 加賀電子は2015年11月にUKCホールディングスとの経営統合も発表していたが、これは成立しなかった。加賀電子はモジュール製造やEMS事業を⾃前で展開するノウハウを持つ⼀⽅で、取り扱い製品のラインアップを強化したいという思いが強く、M&Aに対する積極的な姿勢を保ち続けていたのだろう。一方のFEIは、このまま富士通グループに留まっていても将来的な成長戦略が描きにくく、今回の合意に至ったものと推察される。詳細は本コラムでも取り上げているので、ここでは割愛する(関連記事)。

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