長年にわたって、たった3社が市場を寡占化してきたDRAMビジネスが、無風状態の終わりを予感させる興味深い局面になってきた。

 現在、世界のDRAM市場は、韓国サムスン電子(Samsung Electronics)が4割超、韓国SKハイニックス(SK Hynix)が約3割、米マイクロンテクノロジー(Micron Technology)が2割超と、この3社で95%前後のシェアを占める寡占状態にある。これら3社の顔ぶれとその順位は長年変わらなかった。

 ところが現在、サムスン電子とSKハイニックスは、世界的な供給過多の状況を鑑みて、増産計画を凍結しているという。その一方で、マイクロンは、1兆3000億円を投じて、台湾 台中市に最先端のDRAM工場を建設する計画を進めている。同社は、2019年6月に広島の最先端DRAMファブの開所式を行ったばかり。一見すると、3社の投資戦略に違いが出てきているようにも見える。

 さらに、別勢力が台頭する予兆も見えてきている。2018年に福建省晋華集成電路(JHICC)が米国から事実上の禁輸措置を受けて以来、DRAM事業の立ち上げがとん挫していた中国企業が息を吹き返してきたのだ。例えば、中国の紫光集団は、重慶市との間でDRAM研究開発センターおよび量産工場を設立する協約を締結。2019年末に工場建設に着工し、2021年に竣工するのだという。

 今回のテクノ大喜利では、長年、無風地帯だったDRAMの勢力図が変わる可能性とその波及効果を、マイクロンと中国企業の動きを軸に議論した。

【質問1】無風状態だったDRAMの勢力図が変化すると、半導体業界の他分野や電子業界にどのような波及効果があると思われますか?
【質問2】積極投資するマイクロンは、上位のサムスン電子とSKハイニックスを覆すことができると思われますか?
【質問3】中国企業によるDRAMビジネスの立ち上げは、成功すると思われますか?

 3つの質問に対するそれぞれの識者による回答要旨は、以下の表の通りだ。

[画像のクリックで拡大表示]
表1 テクノ大喜利「風雲DRAMビジネス、寡占崩壊の可能性」回答まとめ

この先は会員の登録が必要です。今なら有料会員(月額プラン)が2020年1月末まで無料!

日経 xTECHには有料記事(有料会員向けまたは定期購読者向け)、無料記事(登録会員向け)、フリー記事(誰でも閲覧可能)があります。有料記事でも、登録会員向け配信期間は登録会員への登録が必要な場合があります。有料会員と登録会員に関するFAQはこちら