現在のDRAM市場は、生存競争を勝ち抜いた上位3社のシェアが95%を占める、絵に描いたような寡占状態にある。DRAMメーカーの生産調整による価格や需要のコントロールが自在にできる状況だ。特に、上位2社の韓国メーカーは、ライバル企業でありながら息の合った投資戦略を行っているようにも見える。DRAMを利用して電子機器を生産するメーカーは、機器設計や調達などを工夫して、DRAM価格の大きな振れ幅に対する自衛策をとる必要がある。

 こうした状況にひと波乱起こす可能性があるのが中国メーカーである。ただし、中国メーカーが、既存DRAMメーカーによる厳しい統治が行き届いた市場を開放する救世主なのかといえば、そうではないかもしれない。DRAMユーザーは、中国メーカーが寡占化された市場に割って入る目的と意味を慎重に精査する必要があるだろう。

 長年、無風地帯だったDRAMの勢力図が変わる可能性とその波及効果を、マイクロンと中国企業の動きを軸に議論している今回のテクノ大喜利。3番目の回答者は、元 某ハイテクメーカーの半導体業界OB氏である。同氏は、現在のDRAMの寡占状況が電子業界に及ぼしている悪影響を指摘し、さらには中国メーカーの参入後の行方を大胆に予測している。

(記事構成は、伊藤元昭=エンライト
半導体産業OB(はんどうたいさんぎょうOB)
某社リサーチャー
半導体産業OB(はんどうたいさんぎょうOB) 半導体産業をはじめとする電子産業全般で豊富な知見を持つ某ハイテクメーカーのOB。某国公認会計士でもある。現在は某社でリサーチャーを務め、市場の動きをつぶさにウォッチしている。
【質問1】無風状態だったDRAMの勢力図が変化すると、半導体業界の他分野や電子業界にどのような波及効果があると思われますか?
【回答】さらなる発展への道が開く
【質問2】積極投資するマイクロンは、上位のサムスン電子とSKハイニックスを覆すことができると思われますか?
【回答】千載一遇の好機。官民一体でサムスン食いを目指せ
【質問3】中国企業によるDRAMビジネスの立ち上げは、成功すると思われますか?
【回答】トランプ大統領がいる限り成功しない

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