プロセッサー版のLinuxと呼ばれる「RISC-V」を活用する機運が、着実に高まってきている。

 RISC-Vは、これまでのCPUコアの命令セット・アーキテクチャー(ISA)にはない数々の特徴がある。ライセンスフィーとロイヤルティーが無償で利用可能なオープンソースであること、特定用途に向けた専用プロセッサー・コアを開発しやすいことなどである。これらの特徴から、x86やArmといった業界標準のCPUコアに代わる選択肢として注目を集めている。

 そして今、独自半導体チップの開発競争を繰り広げるスマートフォン・メーカーやAIチップ開発を推し進めるIT企業、さらには、米中経済戦争で中国企業が抱える継続的なプロセッサーの調達への不安という課題を解決するブレークスルーとして、RISC-Vの活用が急激に活発化しつつある。

 米ウエスタンデジタル(Western Digital)は自社製HDDやSSDのコントローラーをすべてRISC-Vベースにすると明言し、米エヌビディア(NVIDIA)は試作した将来版GPUのコントローラーとしてRISC-Vベースの独自CPUを搭載、米クアルコム(Qualcomm)の投資部門は、RISC-VベースのコアIPベンダーに出資した。また、中国アリババ集団(Alibaba Group)の半導体メーカーも、人工知能(AI)、5G、IoT(Internet of Things)、自動運転車に向けたRISC-VベースのCPUを発表した。

 半導体メーカーや電子機器メーカーがRISC-Vをいかに活用するかが、今後の電子産業や半導体産業の勢力図と企業競争力に大きな影響を及ぼす可能性が出てきている。今回のテクノ大喜利では、時代の要請に応える技術としてRISC-Vがブレイクする条件や効果的な活用先について議論した。

【質問1】RISC-Vの普及の起爆剤となる出来事またはキラーアプリケーションは何だと思われますか?
【質問2】RISC-Vの活用によってイノベーションが生まれると思われる業種、業界はどこだと思われますか?
【質問3】 RISC-Vの活用を早期に積極化すべき日本企業は、具体的にどこだと思われますか?

 3つの質問に対するそれぞれの識者による回答要旨は、以下の表の通りだ。

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表1 テクノ大喜利「CPU版Linux「RISC-V」ブレイクの条件」回答まとめ

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