今回のテクノ大喜利では、韓国への輸出管理の強化による半導体産業や電子産業に及ぼす影響を、短期的視野と長期的視野の両面から議論している。ただし、両国政府の措置の是非ではなく、今回の措置による産業界への影響のみを抽出して考えている。

 それにしても、韓国政府に対する不信感を具現化する手段として、日本と韓国の産業界の結びつきが最も太い半導体産業やディスプレー産業を舞台に争う必要が本当にあったのだろうか。確かに、韓国政府に気づきを与える上で最も効果的な舞台であったことは確かだろう。半面、これまでの産業界の努力で築き上げた安定した共存関係が崩れることのリスクは、とんでもなく大きなものであるように思える。一度、激情に焼き尽くされてしまった産業界の景色は、元には戻らないのではないか。

 今回2番目の回答者は、材料や製造装置からデバイスメーカーまで、日本のみならず世界の半導体業界の動きに精通した某企業所属の半導体産業OB氏である。同氏は、半導体産業を不信や不満を戦わせる場としたことの意味を説き、たとえ争いが収まったとしても元の日韓の協力関係を回復できないとした。そして、一度始めてしまった今となっては、国益を鑑みて、最後まで戦い抜く覚悟が必要になったと指摘している。

(記事構成は、伊藤元昭=エンライト
半導体産業OB(はんどうたいさんぎょうOB)
某社リサーチャー
半導体産業OB(はんどうたいさんぎょうOB) 半導体産業をはじめとする電子産業全般で豊富な知見を持つ某ハイテクメーカーのOB。某国公認会計士でもある。現在は某社でリサーチャーを務め、市場の動きをつぶさにウォッチしている。
【質問1】韓国への半導体、ディスプレー材料の輸出管理強化で、短期的にはどのような影響が出ると思われますか?
【回答】日本の材料メーカーに回復不能な大ダメージ
【質問2】サプライチェーンや業界勢力図などに、長期的にどのような影響が出ると思われますか?
【回答】サムスン ディスプレイ、SKハイニックスのフラッシュメモリー事業の壊滅
【質問3】当事国である日本と韓国以外の国や地域の企業に、どのような利害が及ぶ可能性があると思われますか?
【回答】死体が墓場から出てくるくらい台中が歓喜

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