ディープラーニングをベースにした現在の人工知能(AI)は、それを育てるデータの量と質次第で得られる成果が大きく変わる。AIを育てるデータを得る先は、個人消費市場であったり、工場であったり、交通インフラであったりする。そう考えると、世界一の人口を抱え、なおかつ世界の工場となっている中国は、AIを育てる場所としてはうってつけだ。しかも、欧米のような厳しい個人情報保護の規制もなく、それどころか中国国内で生み出されたデータは中国国内のサーバーで管理することを義務付ける法律まで存在する。

 米国こそが技術革新やイノベーションの唯一の発信源だった時代が終わり、米中2極体制に移行する可能性について議論している今回のテクノ大喜利。4番目の回答者は東海東京調査センターの石野雅彦氏である。同氏は中国のAI関連企業の成長と見通したうえで、AI活用の力がGDPの伸びを大きく左右する時代がやってくるとしている。

(記事構成は、伊藤元昭=エンライト
石野 雅彦(いしの まさひこ)
東海東京調査センター シニアアナリスト
石野 雅彦(いしの まさひこ) 山一証券経済研究所、日本興業銀行、三菱UFJモルガン・スタンレー証券を経て、東海東京調査センターのシニアアナリストとして半導体、ディスプレー、通信などテクノロジー企業および産業を対象にした調査・分析に従事している。
【質問1】電子産業に技術革新やイノベーションを生み出す場として、米国が中国よりも優れている点は何だと思われますか?
【回答】米国の「創意工夫力(Ingenuity)と好奇心(Curiosity)」を支える資本市場規模
【質問2】逆に、中国が米国よりも優れている点は何だと思われますか?
【回答】中国の「求心力(向心力)と成長戦略(増長戦略)」に基づく成長性
【質問3】米国だけでなく、中国からも電子産業における技術革新やイノベーションが多発する未来に、現実味を感じますか?
【回答】現実味は高い。自国内に巨大な個人消費市場を抱え、AI革新が消費を喚起する

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