優れた成果、成績を上げている人を目にすると、その人の仕事の進め方をまねて何とか自分も同様の成果を上げたいと考えるものだ。しかし、その人の一挙手一投足を丸ごとまねることは難しいし、たとえまねることができたとしても同じ成果が上がるわけではないだろう。1人ひとりの個性は異なり、それまでに積み上げてきた経験も異なるからだ。

 過去において、欧米の社会、産業界の振る舞いや作法は、後進にとってまねるべき対象だった。もちろん、今も学ぶべきところが多いのは確かだろうが、そのまままねてても国際競争力が養われるわけではない。同じ強みを持つ企業、国がたくさんできて競争が激しくなるだけで、盤石の強みを発揮できる居場所が得られるわけではないのだから。

 日本が過去最低の総合30位に位置づけられた、国際経営開発研究所(IMD)の「世界競争力年鑑(World Competitiveness Yearbook)」2019年版のランキング結果を考察し、日本の国際競争力をさらに高めるための糸口を議論している今回のテクノ大喜利。3番目の回答者は、TSUの高橋恒雄氏である。同氏は、長年外資系企業に身を置いた視点から、日本企業の競争力をそいでいると思われる要因を具体的に挙げた。また、質問3の回答の中では、日本企業固有の強みを伸ばすための提言をしている。

(記事構成は、伊藤元昭=エンライト
高橋 恒雄(たかはし つねお)
TSU 代表取締役
高橋 恒雄(たかはし つねお) 第二精工舎、富士ゼロックスで研究開発に従事、マイクロコード、x86、68000、RISC、UNIXに親しむ。その後、インテルに80860アプリケーションエンジニアとして入社、ペンティアム・マーケティングなどを経て取締役通信事業本部長。モトローラにはメトロワークス社長で入社、半導体部門スピンオフに伴いフリースケールジャパン社長、リーマン・ショック後の組織大縮小完了後退社。株式会社TSUを設立。その後INCJにリクルートされ、ルネサスエレクトロニクスでターンアラウンドを行う作田チームに執行役員常務兼CSMOとして参画。TSUではTPGキャピタル、ベアリング・プライベートエクィティ・アジアのアドバイザーを歴任。ライフワークとしてサウンドスケープを研究。
【質問1】日本の国際競争力は、向上していると思われますか。それとも下降していると思われますか?
【回答】バブル崩壊後、継続低下低迷。ここ数年は向上も下降もしていない
【質問2】日本の国際競争力を高めるうえで、最大のネックとなっていることは何だと思われますか?
【回答】個人の能力を発揮させる組織力
【質問3】日本の国際競争力をさらに高めていく際に、最大の強みとなることは何だと思われますか?
【回答】昭和から日本を支えた品質開発インフラ。日本ブランド

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