産業の黎明(れいめい)期には圧倒的な技術の優位性を築きながら、ビジネスとしては一世風靡したものの継続的な競争力を培うことができなかった“日の丸液晶”。それは、新規事業をいかにして育てるかを考えるうえでの学びの宝庫である。

 ただし、そこから重要な教訓を学んでいるのは、同業種の企業や日本の企業だけではない。日本のパネルメーカーの振る舞いを最も身近な場所で見ていた製造装置や材料のメーカー、さらには後発として追うべき対象として見つめ続けていた海外の競合企業は、当事者である日本のパネルメーカー以上に冷静かつ客観的視点から学んでいるようだ。

 日の丸液晶が過去に取るべきだった施策を考え、競争力のあるビジネスを営むための留意事項を議論している今回のテクノ大喜利。5番目の回答者は東海東京調査センターの石野雅彦氏である。同氏は、日の丸液晶を反面教師として学んだ企業について語っている。

(記事構成は、伊藤元昭=エンライト
石野 雅彦(いしの まさひこ)
東海東京調査センター シニアアナリスト
石野 雅彦(いしの まさひこ) 山一証券経済研究所、日本興業銀行、三菱UFJモルガン・スタンレー証券を経て、東海東京調査センターのシニアアナリストとして半導体、ディスプレー、通信などテクノロジー企業および産業を対象にした調査・分析に従事している。
【質問1】継続的な事業を営むため、日本の液晶メーカーは、液晶産業の黎明期に何をしておくべきだったのでしょうか?
【回答】ディスプレーの製造装置と材料のブラックボックス化
【質問2】継続的な事業を営むため、液晶産業の成長期には、どのような施策をしておくべきだったのでしょうか?
【回答】早期の合従連衡と身の丈の投資
【質問3】業績や財務状況が悪化して、事業再建に取り組む際に、どのような施策を取るべきだったのでしょうか?
【回答】大胆な事業再建と減損

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