半導体業界に関連した仕事をしていた人にとって、米インテル(Intel)は、単なる優良企業を超えた特別な存在だ。米フェアチャイルド・セミコンダクター(Fairchild Semiconductor)によるトランジスタの商品化で産声を上げた半導体産業は、米テキサス・インスツルメンツ(Texas Instruments)で発明された集積回路で飛躍の翼を得て、インテルによって文明社会を一変させる原動力となるほどの産業へと育て上げられた。いわば、インテルは徳川幕府のような存在だ。創業初期に「Mooreの法則」という半導体技術の進歩の方向性を決定づけるシナリオを発布。自らが率先してシナリオの実践に励んできた。そして、情報処理機器の大衆化や応用分野の拡大に向けて、具体的な手法を次々と提案し続けてきた。

 足元のインテルの業績は、堅調そのもの。データセンター、IoT、5G、自動運転、人工知能(AI)、量子コンピューターなど、技術開発や製品化を進める分野は、今後の成長が期待されるものばかりだ。並の企業ならば、世界の技術トレンドに沿ったビジネスに邁進(まいしん)していることは好材料だろう。

 しかし、50年以上にわたり電子産業全体に大きな影響を及ぼしてきた「Mooreの法則」を提唱し、自らが先導役となって業界の成長を強力に引っ張り続けてきたインテルが、他社が作り出した流行に乗っている様子を見ると、時代の変化を感じてしまう。インテルの権威と先導力に陰りが見え始めているのではないか。今回のテクノ大喜利では、インテルが今後も特別な半導体メーカーであり続けることができるのか議論した。

【質問1】現在のインテルのプロダクトもしくはビジネスで、もっと注力した方がよいと思われるものは何でしょうか?
【質問2】インテルがIDMであり続けることに、妥当性・合理性・必然性があると思われますか?
【質問3】20年後のインテルは、今より輝いていると思われますか?

 3つの質問に対するそれぞれの識者による回答要旨は、以下の表の通りだ。

[画像のクリックで拡大表示]
表1 テクノ大喜利「迷える巨艦インテルの進むべき道」回答まとめ

この先は有料会員の登録が必要です。有料会員(月額プラン)は初月無料!

日経 xTECHには有料記事(有料会員向けまたは定期購読者向け)、無料記事(登録会員向け)、フリー記事(誰でも閲覧可能)があります。有料記事でも、登録会員向け配信期間は登録会員への登録が必要な場合があります。有料会員と登録会員に関するFAQはこちら